Home コラム 一石 数の世界〜一石

数の世界〜一石

By 佐々木 志峰

最近、数の世界に触れる小さな機会があった。「フェアな数字」を割り出すためのさまざまな方式。一例を挙げると議会の議席数を割り出す上で使われるもの。シンプルなようでなかなか難しい。そんなことがあった、たまたまのタイミングで選挙の時期を迎えている。当地ではシアトル市長選が注目される。それを終えれば、来年の中間選挙へ。「数」を焦点に、選挙区再編の動きも見せながら激しいせめぎ合いが行われている。日本でも石破首相の後継を選ぶ首相指名選挙で「数」が大きなフォーカスに。政治の不透明感が連日伝わってくる。

違う意味の数字として、今月大盛り上がりとなった米大リーグ(MLB)のマリナーズ。5回戦制であれば「3」、7回戦制であれば「4」の勝利を目標にプレーオフのシリーズを戦う。

シアトル・タイムズ紙で各都市での野球人気を数字で紹介する記事が出ていた。ニールセン社の調査によるもので、シアトル都市圏の市場に住む成人450万人のうち、MLBに興味を示す人々は147万人で全体の約33パーセントだという。カナダのトロントにあるブルージェイズを除き、調査段階で各チームが本拠地にする米国内25の都市圏で18番目の高さだったそうだ。

あくまで2024年1月から25年4月までの調査。たとえば22年にチームが21年ぶりのプレーオフ進出を果たす前の調査では、興味を持つ割合はわずか22パーセントだったという。チームが勝つことでいかに数字が上がるかを物語っている。

自宅近隣にNFLシーホークスの熱烈なファンがいるようで、プレーオフなど大きな試合でチームが勝つと花火が一発、もしくは数発合わせて打ち上げられていたことがあった。自分で試合を見なくても、「勝ったんだな」と結果を教えられていた。

初のワールドシリーズ進出をかけたアメリカン・リーグ優勝決定シリーズでは、第1戦から勝利を告げる爆竹音が耳に入り、地元シアトルで行われた第5戦の勝利後には大きな音とともに花火が打ち上がった。延長で劇的な勝利を収めた10日の地区シリーズ第5戦は、試合中の近隣交通量が明らかに減っていた。人々の興味の割合は33パーセントから大きく数字を上げているに違いない。