By 佐々木 志峰
6月中旬過ぎのある月曜日。空港が、最近利用した中で最もにぎわっていた。セキュリティーゲート、店、そしてトイレまで長い列ができていた。久々にここまでの混雑感を目にしたと感じたが、聞けば大抵月曜日は、出張や休暇後の移動で利用者が増える傾向にあるという。
それでも今回はやや特殊だったようだ。
世界各国からサッカーの有力プロチームが参加して世界一を決めるクラブ・ワールドカップ。シアトルのルーメン・フィールドも会場の一つとなって開催中で、日本から唯一参加する浦和レッドダイヤモンズの試合も行われた。
報道や実際に耳にした話では、6月17日と21日の2試合に1千人以上、もしくは2千人、さらには5千人ともされるファンが日本からやってきたという。初戦の対戦相手だったアルゼンチンのチーム、リバープレートは見た目からさらに多くのサポーターを動員したようだ。
試合会場に向かうライトレールの中では、パイクプレースマーケット、スペースニードルやレニア山などについて話す人々の姿が見られた。そして試合が終われば、彼らにとって観光の時間が始まる。スターバックス1号店に向かうプランを立てる声もあった。会場近くのカフェでも普段は見ることのない各チームのジャージを着こんだファンの姿があった。
来年には米国、カナダ、メキシコの3カ国主催によるサッカー・ワールドカップが行われ、当地もまた試合地となる。海外から多くの訪問客を呼ぶという意味では、今回が良い予行演習になっているだろう。
訪問客といえば、日本がさらに訪日数を加速させている。過去最高の数字となった昨年をさらに大きく上回っているようで、今年度は4月までの段階で昨年から24.5パーセント増としている。この伸び率でいけば年間で4500万人を超えるペースとなる。
タイミングよく、欧州各地ではオーバーツーリズムに対しての抗議活動が行われたという記事を見たところだった。夏休みに入り、シアトルもツーリズムの季節が到来。まずは景観を損ねず、しっかり地元が潤えば何よりだ。




