Home 日系移民の歴史 あの日の北米報知 あの日の北米報知 第212...

あの日の北米報知 第212 回

1958 年2 月8 日号より

1958年の新年の歌会始で北米から唯一の入選者となったシアトル日系人会の三原源治会長(当時)。入選式のために訪れた日本滞在を含め、本紙で大々的に取り上げられている。

八雲立つ出雲を出でて五十年レニアの雲の湧くわれの胸――。「雲」を御題に、故郷の島根県を旅立ち、当地での50 年を歌い上げた一句で、応募作品1万7千以上から選ばれた入選15 句の1つとなった。故郷や当地レーニエ山を繋げることで、改めて日米親善に寄与したことを讃える記事も掲載されている。

約1カ月にわたる訪日でも歓迎会が連日続き、帰国にあたっても空港で総領事やコミュニティー関係者が出迎えるなど大きな話題となった。当地での祝賀会は当初「辞退」した三原会長だったが、その後の本紙報道によると、コミュニティー関係者の要望により開かれている。

(N・A・P)

N.A.P. Staff
北米報知は、ワシントン州シアトルで英語及び日本語で地元シアトルの時事ニュースや日系コミュニティーの話題を発信する新聞。1902年に創刊した「北米時事 (North American Times)」を前身とし、第二次世界大戦後に強制収容から引き上げた日系アメリカ人によって「北米報知(North American Post)」として再刊された。現存する邦字新聞として北米最古の歴史を誇る。1950年以前の記事は、ワシントン大学と北米報知財団との共同プロジェクトからデジタル化され、デジタル・アーカイブとして閲覧が可能(https://content.lib.washington.edu/nikkeiweb/index.html)。