Home コラム 一石 隣の大都市〜一石

隣の大都市〜一石

By 佐々木 志峰

男子サッカーのワールドカップ(W杯)が熱狂を呼んでいる。6月11日に開幕し、米国、カナダ、メキシコの北中米3カ国で7月19日まで行われる。過去最大となる48カ国が出場。シアトルではすでに15日に1試合目が行われ、計6試合が予定される。人の動きも相当なものだろう。

開幕から間もなく、陸路でカナダ・バンクーバーに向かった。ダウンタウンに電車で向かうと、旅行シーズンが始まっているからか観光客の多さが目を引く。よく見れば、各国のサッカーユニフォームを身につけている人も。米国の試合が組まれるシアトルを考慮してか、各駅のスタッフが増員されているようだ。おかげで安心して電車利用できる気持ちにもなる。

シアトル市内インターナショナル・ディストリクトから少し南に行ったところには長距離バスの停留所がある。バスに乗れば、その日に試合があるチームのユニホームを着用している乗客も。その国々の言葉だろうか、話す様子から興奮も伝わる。道中、スマートフォンを手に生中継の試合も観戦していて、得点を伝える中継の声が大きく響いた。

バンクーバーに入ると、山肌に巨大なカナダ国旗が見えた。調べると、横160メートル、縦80メートル。サッカーフィールド2面分に相当するそうで、山麓に広げられた旗のサイズとしてギネス世界記録だという。もちろん、サッカーのカナダ代表の活躍を願ってのものだ。

冬スポーツが主体の国だろうが、米国と変わらず移民の国。W杯の出場国を応援する各国のコミュニティーも存在するだろう。配車サービスを利用した際にフランスから移住してきたという運転手とサッカーの話題で盛り上がったことを思い出した。

道中、夏らしく気持ちの良い景色に目を奪われたが、バンクーバーを初夏に訪れたのは初めてだったかもしれない。高くそびえるコンドミニアムの数はまた増えたようだ。美しい景観をつくり出す緑の森には申し訳ないが、まだまだ上に伸びそうな気配。W杯でカナダの開催都市は二つだけ。2010年にあった冬季五輪のような大きなブームが、お隣の大都市で起きているのかもしれない。