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壁画アーティスト アンジェリーナ・ビラロボスさん

アンジェリーナさんの壁画作品「ギャラクシー・ティー」

BLMアートに込めたメッセージ
壁画アーティスト アンジェリーナ・ビラロボスさん

アメリカ全土で大きな広がりを見せたBLM (ブラック・ライブズ・マター)運動。ここシアトルでも、さまざまな抗議活動が行われました。そんな中、キャピトルヒルの路上に巨大なストリートアートが出現し、話題に。参加したアーティストのひとり、アンジェリーナ・ビラロボスさんに話を聞きました。

取材・文:神谷友里杏

キャピトルヒルの路上に描かれたストリートアート

「BLACK LIVES MATTER」のひと文字ひと文字がポップなカラーと模様に彩られ、シアトルの路上を照らした。6月11日に完成したこのアートは、ひと文字ずつシアトルのアーティスト16人が担当し、作られた共同作品だ。それぞれに各アーティストの個性と思いがぎっしりと詰まっている。この巨大BLMアート「ビビット・マター・コレクティブ」の3番目の文字、「A」を担当したのがアンジェリーナ・ビラロボスさん。179(ワンセブンナイン)の屋号で活動をしている

アンジェリーナ・ビラロボスさんが描いた「A」の文字

「みんなで作り上げる作品により、BLMのメッセージを世界規模でシェアしていくことにつなげられたと思う」。アンジェリーナさんはそう語る。そして、アメリカの司法システムやコミュニティー内での平等などの問題について、まだまだ課題がたくさんある中で、今回のアート制作はいろんなきっかけと気付きを与えてくれたと続ける。特に印象的だったのは、「もう私たちは『知らないこと』を言い訳にしてはいけない」という言葉だ。アンジェリーナさんは、このアートを完成させるに当たって、そう気付かされたと明かす。この社会問題において無知であることは通用しない。能動的に情報を求め、行動していく姿勢が大切だと訴える。

アンジェリーナさんはシアトル生まれの壁画アーティストとして、これまでに数々のビビットでポップなアートを作り上げてきた。作品を通して「困難な中で成長する意味」というメッセージを伝えている。そのスタイルは、流れるようなデザインのツルや葉っぱ、模様が特徴的だ。自然な色で盛り上げるようなアクセントを付け、補色のドットを足してより華やかに。複雑な線使いも、絵の中で織りなす物語を表現している。

ただ単にアートを受動的に鑑賞するのではなく、絵の中にある物語を鑑賞者自身の経験で色付けして、主体的に作品に関わって欲しい。アンジェリーナさんの作品には、そんな願いが込められている。

アンジェリーナ・ビラロボス■シアトル出身。メキシコ系のルーツを持つ。179(ワンセブンナイン)の屋号でアート活動を行う。ホームページ(www.onesevennine.com)、インスタグラム@onesevennineでは、BLMアート制作の様子のほか、さまざまなアンジェリーナさんの作品がチェックできる。