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「AIの民主化」目指すマイクロソフト、新たにAIスタートアップ買収

マイクロソフト社は9月13日、カリフォルニア州サンフランシスコのスタートアップ企業、ローブ
(Lobe)社を買収したと、公式ブログで発表した。ローブ社は人工知能(AI)開発にとって重要な、ディープ・ラーニングを専門とする企業。

ディープ・ラーニングとは深層学習のことで、「より効果的なガンの治療は?」「少ない資源で食物を育てるには?」など、あらゆる質問に対してAIが膨大な情報から最適な答えを導くためには欠かせない。高精度の同時通訳システムや自動運転技術の発展にも影響する、AIの核だ。

マイクロソフト社は、ローブ社がコーディングなど詳しい知識なしに、誰でもドラッグ&ドロップのシンプルな操作で機械学習を促し、その学習データを利用したアプリを開発できるようにした点に注目。「経験のあるデータ・サイエンティストやデベロッパーにとっても、機械学習やAIソフトウェア開発は時間がかかるもの。多くの人々がAIに対して、高いハードルを感じている。われわれはローブ社と共にAI開発を簡素化し、それを変えていく」と、マイクロソフト社エクゼクティブ・バイス・プレジデントのケビン・スコット氏は、公式ブログにコメントを寄せた。マイクロフト社は、一般企業でも最新のAIを活用できるようにする「AIの民主化」を目指す。今年5月には対話型AIを開発する「セマティック・マシーンズ(Semantic Machines)」(カリフォルニア州バークレー)、6月にはAIの強化学習を行う「ボンサイ(Bonsai)」(同)と、AI関連企業を立て続けに買収している。

(小林真依子)

編集ライター。金融機関で勤務の後、留学のためシアトルへ。毎日の小さな「オモシロイ」を求めて日々シアトルを探索中。テクノロジーの町にいながらアナログを楽しむ関西人。