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日本とシアトルの企業をつなぐ AIミートアップ・イベントが開催

「ジャパンーシアトルAIイノベーション・ミートアップ11.0」が1月22日から25日までの5日間、シアトルのコロンビア・センターで開催された。同イベントは、AI(人工知能)技術と投資先を求める日本企業に向け、シアトル周辺のスタートアップ企業をマッチングし、互いに大きなイノベーションを起こすことを目的とする。トム佐藤氏と江藤哲郎氏が運営するイノベーション・ファインダーズ・キャピタルが、ワシントン州商務局と在シアトル日本国総領事館、そしてスポンサー企業であるオリックのバックアップを得て2016年に発足した。

11回目となった今回は、日本から16社が参加。うち三菱商事とNTT(日本電信電話株式会社)を始めとする5社は、同イベントに大きな可能性を感じているリピーター企業だ。シアトルからは過去最高の10社が参加し、全体へのイノベーターピッチや個別ミーティングを通して、自社のAI技術とその魅力を伝えた。また会期中、ワシントン大学でのシンポジウムやマイクロソフト本社での研修なども行われた。

シアトル側の参加企業はAI分野に限らず、エネルギーなどあらゆる産業でノウハウを持つ企業が参加した。携帯電話や車など、さまざまなバッテリーを最適化する分析ツールを開発するエナージソフト・インク(EnergSoft, Inc.)や、クラウド顧客管理アプリケーション「セールスフォース」を導入する企業にセキュリティー・サービスを提供するディジットセック(DigitSec)、農作物や人体に悪影響を与える害虫をレーザーで駆除する技術を開発するフォトニック・セントリー(Photonic Sentry)など、ユニークなアイデアと技術力を携えた企業が集まった。

普段は英語で仕事をする機会の少ない日本からの参加者も、自己紹介からプレゼンテーション、そして商談まで、会期中は英語が必須。最新テクノロジーと将来の可能性を秘めた企業を求めて、真剣にコミュニケーションを取る姿が印象的だった。

(磯野 愛)

※2017年10月に開催された、第6回AIイノベーション・ミートアップの記事はコチラ(姉妹紙ソイソースウェブサイト)

北米報知は、ワシントン州シアトルで英語及び日本語で地元シアトルの時事ニュースや日系コミュニティーの話題を発信する新聞。1902年に創刊した「北米時事 (North American Times)」を前身とし、第二次世界大戦後に強制収容から引き上げた日系アメリカ人によって「北米報知(North American Post)」として再刊された。現存する邦字新聞として北米最古の歴史を誇る。1950年以前の記事は、ワシントン大学と北米報知財団との共同プロジェクトからデジタル化され、デジタル・アーカイブとして閲覧が可能(https://content.lib.washington.edu/nikkeiweb/index.html)。