第二次世界大戦下の日系人強制退去の引き金を招いた大統領令9066号の発令日、1942年2月19日にちなんだ「デイ・オブ・リメンブランス」が各所で開かれた。日系人収容の歴史を改めて振り返り、現在も起きている人権、人種問題への問いかけが行われた。
オリンピアの州議会では18日、上院、下院議会でシャロン・富子・サントス下議、ボブ・ハセガワ上議らによる関連議案が採択された。当地から日系市民協会シアトル支部や敬老ノースウエストがシアトルからバスを出し、二世復員軍人関係者らを含め約60人が会議に立ち会った。
日系人収容所の経験を伝える教育支援プログラム「KipTokuda MemorialWashington StateCivil Liberties PublicEducation Fund」の助成先も当日発表された。来年は大統領令9066号発令から75年を迎えるため、地元関連団体でもさまざまな計画が立ち上がっており、デンショー、日系市民協会ピュアラップバレー支部、ウィングルーク博物館など6団体が助成を受ける。
また同日には地元作家のロバート・シマブクロさんがサウスシアトルカレッジで講演。19日にはシアトル市でエド・マレー市長や市議全員が、2016年2月19日を「デイ・オブ・リメンブランスの日」として認定した。来年は議会行事としての計画もあるという。
週末には地元コミュニティーの関連行事が開かれた。大戦後の日系人再定住に関する展示会「Unsettled –Resettled: Seattle’sHunt Hotel」は今週からワ州日本文化会館で始まった。1945年から59年にわたり、収容所から戻った日系関係者の臨時住居となった同会館の歴史を伝えている。
6月に行われるミネドカ日系人収容所跡地ツアーの運営募金を目的とした「ミネドカ太鼓」イベントは21日にシアトル大学で開催された。支援者が多数駆けつけ、地元太鼓6団体のステージ演奏を堪能した。
(N・A・P)