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シアトル市が偏見報告のホットラインを立ち上げ

シアトル市が偏見報告のホットラインを立ち上げ
市長メッセージ「シアトルは差別を許さない」

シアトル市は5月8日、差別行為を受けたり目撃したりした際に市へ報告するためのホットラインを立ち上げたと発表した。シアトル市のウェブサイト(seattle.gov/reportbias)や、電話(206-233-7100)で簡単に報告することができるもので、匿名での報告もできる。新型コロナウィスルの感染拡大に関連してアジア系住民への偏見や差別が広まっていることを受けて、同市の近隣局(Department of Neighborhoods)と公民権課(Office for Civil Rights)が共同で立ち上げたもの。

近隣局は「Seattle is No Place for Hate(シアトルでヘイト行為は許されない)」と題するプレスリリースでホットラインの告知をすると共に、「市内でも反移民、人種差別、外国人嫌悪などが広がり、暴力行為や建物の破壊などのが市内で報告されている」と伝えた。

ジェニー・ダーカン市長も、ビデオ・メッセージで「シアトル市では、アジア系住民を含めて誰に対しても差別行為は許されない」と訴えた。

5月は、全米でアジアや太平洋諸島にルーツを持つ市民の文化や歴史、そしてアメリカ社会への貢献を祝するアジア・パシフィック・アメリカン・ヘリテージ月間(Asian Pacific American Heritage Month)にあたる。例年であれば、シアトル・センターで様々な関連イベントが行われる時期だ。歴史的にアジア系住民が多く、普段は差別を感じることが少ないシアトルでも、コロナ禍でヘイト行為を耳にすることも増えている。周辺でヘイト行為があれば、ホットラインへ報告してほしい。

(N・A・P)

N.A.P. Staff
北米報知は、ワシントン州シアトルで英語及び日本語で地元シアトルの時事ニュースや日系コミュニティーの話題を発信する新聞。1902年に創刊した「北米時事 (North American Times)」を前身とし、第二次世界大戦後に強制収容から引き上げた日系アメリカ人によって「北米報知(North American Post)」として再刊された。現存する邦字新聞として北米最古の歴史を誇る。1950年以前の記事は、ワシントン大学と北米報知財団との共同プロジェクトからデジタル化され、デジタル・アーカイブとして閲覧が可能(https://content.lib.washington.edu/nikkeiweb/index.html)。