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日米首脳会談

日米首脳会談

令和4年11 月13 日、ASEAN 関連首脳会議出席のためカンボジア王国を訪問中の岸田文雄内閣総理大臣は、ジョセフ・バイデン・アメリカ合衆国大統領と、日米首脳会談を行いました。その概要を北米報知の読者の皆様へお伝えいたします。アメリカ合衆国在住の皆様におかれましては、両国の友好関係が一層強化されていくよう、引き続きお力添えをお願い申し上げます。

日米首脳会談

冒頭、両首脳は、ロシアによるウクライナ侵略、北朝鮮の度重なる挑発行動、東シナ海・南シナ海における力による一方的な現状変更の試みの継続等により、我々を取り巻く安全保障環境は厳しさを増しているとの認識を共有しました。その上で、両首脳は、強固な日米関係が地域及び国際社会の平和と安定に果たすべき役割は大きいとの認識を共有し、日米同盟の抑止力・対処力の一層の強化を図るとともに、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた取組を推進し、地域及び国際社会の平和と繁栄を確保すべく日米で協働していくことで一致しました。

両首脳は、地域情勢について、次のとおり意見交換を行いました。

(1) 両首脳は、中国をめぐる諸課題への対応に当たり、引き続き日米で緊密に連携していくことで一致しました。また、両首脳は、地域の平和と安定の重要性を確認しました。

(2) 両首脳は、北朝鮮による前例のない頻度と態様での弾道ミサイル発射は断じて容認できないことで一致した上で、国連安保理決議に従った北朝鮮の完全な非核化に向け、引き続き日米、日米韓で緊密に連携していくことを確認しました。また、岸田総理大臣から、拉致問題の解決に向けた米国の引き続きの理解と協力を求め、バイデン大統領から、全面的な支持を得ました。

(3) 両首脳は、ロシアによるウクライナ侵略について、引き続きG7を始めとする同志国と結束して、強力な対露制裁及びウクライナ支援に取り組んでいくとともに、グローバル・サウスへの働きかけを強化していくことで一致しました。また、両首脳は、ロシアによる核の脅しを深刻に懸念しており、断じて受け入れられず、ましてやその使用は決してあってはならないことを確認しました。

続いて、岸田総理大臣から、日本を取り巻く安全保障環境が一段と厳しさを増す中、2022年末までに
新たな国家安全保障戦略を策定すべくプロセスを進めている旨述べ、我が国の防衛力を抜本的に強化し、その裏付けとなる防衛費の相当な増額を確保する決意を改めて示したのに対し、バイデン大統領から、力強い支持を得ました。

次に、両首脳は、IPEF(インド太平洋経済枠組み)及び経済版「2+2」に係る進展を歓迎するとともに、地域の経済秩序や経済安保に対する米国の関与がますます重要となっているとの認識を共有し、岸田総理大臣から、戦略的観点を踏まえ、米国の早期のTPP復帰を改めて促しました。また、岸田総理大臣から、米国による環境配慮車両への優遇措置に対する我が国の考えを伝達しました。

そして、両首脳は、2023年のG7広島サミットの成功に向けて、引き続き日米で緊密に連携していくことで一致しました。

日米首脳会談

日本国政府(写真提供・ 内閣広報室)



より詳しい情報は、首相官邸ホームページ(http://www.kantei.go.jp/)、外務省ホームページ(http://www.mofa.go.jp/mofaj/)をご覧ください。
また、日本政府の政策や日本の魅力について、英文の日本政府公式ホームページ「JapanGov」(http://www.japan.go.jp)や、英文オンライン・マガジン「HIGHLIGHTING Japan」( 和文も掲載。https://www.gov-online.go.jp/eng/publicity/book/hlj/index.html)
もご参照ください。
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