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新年会で今年も親睦

シアトル日系コミュニティー恒例の新年会が、今年も各所で開催されている。3月頃まで、県人会など日系団体による新年会が続く予定だ。

シアトル熊本県人

1月18日に、ブレイン・メモリアル・メソジスト教会で熊本県人会の新年会が行われた。熊本県人会は1907年に成立された歴史ある団体で、イベントを年に3回開催しており、新年会のほかにはファミリーピクニックや、日系人の歴史にまつわる場所をめぐるバス旅行などを行い、参加者同士で親睦を深めている。

新年会には、おおよそ200人が訪れた。めぐみ幼稚園の園児による「ソーラン節」の披露、ダンス教室のUVパフォーミング・アーツの生徒による上演、「津軽海峡冬景色」や「川の流れのように」などカラオケの余興に続いて、熊本県にまつわるクイズ大会や景品付きのビンゴゲームも行われ、多くの人が参加して盛り上がりを見せた。

熊本県人会の会長を務めるカルビン・テラダ氏は、挨拶の中で「熊本県人会のイベントは、コミュニティーの多くの人に支えられており、関係する全ての人に深く感謝しております」と述べた。カルビン氏の父、アルビン・テラダ氏は「これから若い人にも加入してもらって、県人会が盛り上がっていけたら」と語った。

(加藤良子)


シアトル広島クラブ

シアトル広島クラブの新年会が、1月25日にベルビューのテリーズ・キッチンで開催された。シアトル広島クラブは1900年に創設されたシアトルで最も古い県人会。太平洋戦争で活動が一時停止したものの、1948年に再開され、原爆投下後の広島への復興支援も積極的に行った。現在は、会員同士の交流のほか、被ばく者の声をシアトル周辺で伝える平和教育活動なども続けている。

2020年度のシアトル広島クラブ奨学金を受賞したジョシュア・オオタケさんと母親のジェニファーさん

新年会では、今年度奨学金の授与式が行われ、ケントリッジ高校に通うジョシュア・オオタケさんが受賞した。また、1996年から3年間、会長を務めるなど、1984年から現在までシアトル広島クラブの役員として貢献を続けるショウゴ・クスミ氏が功労賞を受賞。クスミ氏は1930年にベルビューで生まれ、2年後に両親の地元、広島へ家族で移住した。中学生だった戦時下、呉軍港空襲の中で一命をとりとめるも、広島原爆投下で兄を失った。戦後、シアトルに残っていた兄の元に戻り、現地の高校と大学を出て。ボーイング社に就職。妻のフサコさんと共に4人の子どもを育て上げた。

新年会には、在シアトル日本国総領事館から冨嶋勝哉領事、シアトル日系人会の川原律子さん、シアトル別院仏教会の輪番楠活也師なども参加。会員家族や、過去の奨学金受賞者など総勢100名ほどが集まるにぎやかな会になった。

(室橋美佐)