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福島県人会祝賀会 創立百周年に古里復興誓う

シアトル福島県人会の創立百周年祝賀会は27日、シアトルエアポートマリオットホテルで開かれ、参加者が県人会の発展と東日本大震災、東京電力福島第一原発事故からの福島の復興に尽くしていこうと誓った。

シアトル福島県人会は1918年に発足した。20世紀初頭、シアトルに渡った福島県人は新天地で鉱山採掘や鉄道開発に携わり、経済的、精神的に助け合いながら生活基盤を築いた。前会長のケンジ・ヤマダさんはユタ州で生まれ、幼少期に日本に帰国し、16歳まで福島市大森の母方の親戚である円通寺で過ごした。現会長は長男のアラン・ケンイチ・ヤマダさんが勤めている。

県人会を支えるヤマダ会長(左)と祝賀会の様子を伝えた池田さん(右)

祝賀会にはシアトル福島県人会員をはじめホノルル、ロサンゼルス、カナダの各県人会、山田洋一郎在シアトル総領事、シアトル日本商工会の会員、家族ら約160人が参加した。

ヤマダ会長が父の業績や県人会に込めた願いなどを紹介し、思いを末永く受け継ぐ決意を語った。福島県から提供された県内の名産品が参加者全員に配られた。4世代に渡る参加も多く、84歳以上の参加者に山田総領事から表彰状が贈られた。

女性コーラスグループが「会津磐梯山」や「ふるさと」を歌うと、参加者は郷愁に浸り、福島への思いをはせた。友情参加した沖縄県人会が沖縄太鼓を披露し、祝賀会を盛り上げた。

シアトル県人会は、シアトル桜祭、ジャパンフェア、ジャパンウィークなどシアトル日系コミュニティーのイベントに積極的に参加。県内の民芸品を展示したり、パンフレットを配布したりして、福島の魅力をシアトル市民に伝えている。

ヤマダ会長の妹で副会長のパトリシア・エミコ・ヤマダさんは「父の意思である県人会の活動が県の力添えで続けられていることに感謝したい」と話していた。祝賀会の様子は、シアトル福島県人会員の池田真理ウィルソンさん(父が福島市在住)が福島民報社に伝えた。

※同記事は、池田真理ウィルソンさんからの北米報知社への情報提供をもとに、福島民報11月1日号から転載したものです。

北米報知は、ワシントン州シアトルで英語及び日本語で地元シアトルの時事ニュースや日系コミュニティーの話題を発信する新聞。1902年に創刊した「北米時事 (North American Times)」を前身とし、第二次世界大戦後に強制収容から引き上げた日系アメリカ人によって「北米報知(North American Post)」として再刊された。現存する邦字新聞として北米最古の歴史を誇る。1950年以前の記事は、ワシントン大学と北米報知財団との共同プロジェクトからデジタル化され、デジタル・アーカイブとして閲覧が可能(https://content.lib.washington.edu/nikkeiweb/index.html)。