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変わる世界観

By 佐々木 志峰

旅先としての日本人気は相変わらずの様子。日本の観光局によると、昨年は海外からの訪日者数は4268万人を超えた。4000万人を超えたのは史上初。今年6月までの訪日外客数も2100万人を超えたという。昨年にわずかに及ばないが、劣らないものとなっている。米国に関しては昨年の記録を上回るペース。これまでのところ、昨年から7%あまり増やし、182万人強。昨年の総数だった330万人を超えてきそうだ。

アラスカを除けば、米国本土でアジアから最も近いシアトル。米大リーグのマリナーズの試合では、某航空会社のシアトル|日本往復チケットがイベントを通じて観客にプレゼントされることもある。別の航空会社はシアトル|日本便を来春から新たに増やすという。「アジアの玄関口」としての増便で存在感はますます高まりそうだ。

そんな中、日本とは行き先はやや反対方面だが、世界観の変わる経験をした。パルース。ワシントン州東部を含め、アイダホやオレゴンにまでまたがる丘陵、そこに広がる穀倉地の呼び名という。中西部の農場も同様の広大さを思い起こさせるが、波打つ丘陵の雄大さは他の追随を許さない。ワ州民としてひいき目が入るかもしれないが、スケール感は上だ。言葉のとおり、圧倒された。

コロンビア川を越える中部あたりの景観の変化は過去にも見てきたが、最近になって車で初めてシアトルからワ州東部まで走る機会があった。黄金色の小麦が広がる季節。この州はシアトルだけでも、そこを囲む「エメラルド」の景色だけでもない。ワシントン州だけでなく、米国の根幹を支える重要な部分が見えた気がした。

一点だけ、この夏のノースウエストを悩ます山火事の影響で爽快な青空が消され、そのコントラストを味わえなかったことは残念だった。季節によって異なる色の風景を見せてくれるそうだ。また近く、じっくりと時間を取って訪れてみたい。

車で向かえる近場でも、日本など飛行機で向かう遠い地でも、同じ旅。世界観の変わる経験をしてもらいたい。