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過去史上最高額の航空機契約が成立 ドバイ航空ショーにて

航空宇宙機器の国際見本市であるドバイ航空ショーにて11月15日、業界では世界を分かつ2大企業による空前の取引が行われた。同航空ショーはアラブ首長国連邦のドバイで隔年開催され、世界各国の航空宇宙機器メーカーが一堂に会する。日本からもホンダ・エアクラフト・カンパニーのビジネスジェット機「ホンダジェットHA-420」と航空自衛隊の輸送機「C-2」が参加した。

まず欧州のエアバス社と米投資会社インディゴ・パートナーズによる、430機の購入契約が495億米ドルで成立。単独受注では過去最大となる。インディゴ・パートナーズは、経営状況の良くなかったアメリカのスピリット航空を再生させたことで知られる。現在、アメリカのフロンティア航空、チリのジェット・スマート、メキシコのボラリス、ハンガリーのウィズ・エアの4社を傘下に持つ。購入機体は、各社に分配される予定だ。

一方、米ボーイング社はドバイに拠点を置くLCC航空会社、フライ・ドバイと総額270億ドルの取引を行った。最新の操縦・飛行制御システムにカーボンなど新しい素材を使用する第4世代航空機「ボーイング737MAX」225機に対する225億ドルの受注を含む。シングルアイル機(ひとつの通路、左右に各3人席ある機体)としては最大規模のモデルで、1機の価値が最高額となった。

ボーイング民間航空機部門CEOのケビン・マカリスター氏は「この取引で素晴らしい1日となった。アメリカで新たな雇用機会も提供できる。契約実現は長きにわたるフライ・ドバイとの強力なパートナーシップの賜物」とコメントを述べた。

シアトル・タコマ国際空港においても、9月17日からノルウェー・エア・シャトルがロンドン・ガトウィック空港を結ぶ低価格直行便を就航開始した。近年、観光だけでなくビジネスでの旅客市場に目を向けたLCC航空の台頭が目覚ましい。今年の航空ショーは、長距離LCC需要を受けた取引が目立った。

(文:小林真依子)