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シアトル市でプラスチック製ストローが使用禁止に、7月1日から

シアトル市では7月1日から、プラスチック製のストローや食器などの使用を禁じる法律が施行される。対象となるのは市内のレストランなどの、食品サービス業者で、アメリカ国内でもシアトル市が初めての例。

背景には市が2008年に、食品サービス業者で提供される使い捨て容器や包装物について、リサイクルまたは堆肥化(コンポスト)できないものの使用を禁止する法律の可決にある。その後、2009年1月1日から買い物袋、2010年7月1日からコンポスト可能なプラスチック製のストローや食器の提供義務付けと段階的に実施してきた。

2017年9月には、海の生物と環境を守る啓蒙活動を行う非営利団体、ロンリー・ウェール・ファンデーションが「プラスチック製のストローをなくそう」キャンペーンをシアトル市を皮切りに実施。NFLシーホークスのクオーターバック、ラッセル・ウィルソン選手が登場したキャンペーン動画が話題となり、セーフコ・フィールドやセンチュリーリンク・フィールドから、スペース・ニードル、シアトル・タコマ国際空港内レストランまで、プラスチック製ストローがなくなる社会的ムーブメントに発展した。

同団体の発表によると、アメリカでは毎日約5億本のストローが消費されており、ほとんどがリサイクルされていない。また命を落とした71%の鳥、30%のウミガメの胃の中からストローが発見されているという。

市は現在、ドリンクにストローを提供しないか、またはコンポスト可能な紙製のストローを提供するように呼び掛けている。プラスチック製のストローはコンポスト可能であっても、水中で生分解されないためだという。

(小林真依子)

編集ライター。金融機関で勤務の後、留学のためシアトルへ。毎日の小さな「オモシロイ」を求めて日々シアトルを探索中。テクノロジーの町にいながらアナログを楽しむ関西人。