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年頭挨拶:外務大臣 上川 陽子

提供 外務省

昨年9月に外務大臣を拝命しました上川陽子です。令和6(2024)年の年頭に当たり、米国にお住まいの在留邦人・日系人の皆様に、謹んで新年の御挨拶を申し上げます。

日本はこれまで、相手国の社会、文化、歴史の多様性を尊重し、対話を重ね、地域の国々に寄り添ったきめ細かな外交を進めることで、国際社会の中で信頼を築いてまいりました。そこには常に、世界各地で御活躍される在留邦人・日系人の皆様の献身的な貢献がありました。

私の座右の銘は「鵬程万里」、高い理想を掲げて遠くを見つめるというものです。外務大臣として、世界の信頼・期待に応える日本の姿を更なる高みに引き上げるべく、①日本の国益をしっかりと守る、②日本の存在感を高めていく、③国民の皆様からの声に耳を傾け、国民に理解され、支持される外交を展開するという3点を重視しながら、歴史の転換点にある日本外交の指揮を執ってまいります。

昨年10月、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う中断を経て、4年ぶりに対面で第63回海外日系人大会が開催されました。多くの日系人の方々と直接交流する機会を頂き、日系社会との連携強化の重要性を改めて実感いたしました。また、昨年11月、APEC閣僚会合でサンフランシスコを訪問した際にも、現地の日系人の方々と懇談する機会を頂きました。日本と各国の人的往来もコロナ以前の水準に回復しつつあり、日本と米国との間の交流がますます深まるものと思います。外務省といたしましても、両国のつながりがより強いものとなるよう、全力で取り組んでまいります。米国にお住まいの皆様の存在は、日本文化の発信者、民間交流の担い手として、重要な鍵を握ります。まさに、在留邦人・日系人の皆様と外務省とが両輪となって二国間の友好をさらに促進することができるよう、各種事業等を通じてサポートしてまいります。

最後に、本年の干支である龍が高い理想に向かって昇ってゆくが如く、皆様にとりまして力強く輝く一年となりますよう、皆様の御多幸と一層の御繁栄を心から祈念し、新年の御挨拶といたします。

令和6(2024)年 元旦  外務大臣 上川 陽子

 

北米報知は、ワシントン州シアトルで英語及び日本語で地元シアトルの時事ニュースや日系コミュニティーの話題を発信する新聞。1902年に創刊した「北米時事 (North American Times)」を前身とし、第二次世界大戦後に強制収容から引き上げた日系アメリカ人によって「北米報知(North American Post)」として再刊された。現存する邦字新聞として北米最古の歴史を誇る。1950年以前の記事は、ワシントン大学と北米報知財団との共同プロジェクトからデジタル化され、デジタル・アーカイブとして閲覧が可能(https://content.lib.washington.edu/nikkeiweb/index.html)。