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歌舞伎アカデミーが欧州公演

ナポリ東洋大学で演奏する大野さん。協演する弟子のパオロさんは27歳という若さ(写真提供:メリー大野)

タコマを拠点に日本舞踊や長唄三味線など日本伝統芸能の指導をするメリー大野さん(杵家弥七蝶/花柳芙美龍)が、10月にイタリア、ドイツで親善友好公演「サウンド・オブ・ジャパン」を開催した。大野さんからオンラインで2015年から長唄三味線を習うナポリ在住のパオロ・コトロネさんと共に、イタリアでは国立ヴェネチア東洋美術館、ローマ郊外のチヴィタヴェッキア日本聖殉教者教会、ナポリ東洋大学で上演。ドイツのベルリンでは、市内の津軽三味線同好会メンバーと三味線ワークショップを行った。

「イタリアでもドイツでも、公演に参加してくださった皆さんの古典芸能に対する関心の深さにとても驚きました」と大野さん。イタリア公演では、イタリア国歌の三味線演奏から始まり、パオロさんの弾き唄いで大野さんが日本舞踊を舞う「都鳥」と「越後獅子」が披露された。「ナポリ東洋大学では、イタリアの方がよく知っているフニクリフニクラを三味線で演奏して大喝采を受けました。情熱的で親切なイタリアの方々に私自身も感動をもらいました」。ドイツでは、ドイツ国歌やベートーベンの交響曲第9番「歓喜の歌」を三味線で披露し、歌舞伎や長唄の歴史についての解説や、津軽三味線同好会メンバーとコラボレーションをして親交を深めた。

1984年から歌舞伎アカデミーを主宰し、タコマやシアトル・セントラル・カレッジなどで指導に当たってきた大野さん。最近は活動の幅をワシントン州外にも広げ、これまでアメリカ20州と南アフリカ、ミャンマーでも公演を行った。「私の父は、元NHK海外放送のチーフアナウンサーで、戦後に『カムカム英語』というラジオ番組を担当して、日本で英会話の普及に努めました。私は、ある意味その逆で、世界へ向けて英語で日本の伝統芸能を伝えていくことが使命だと思っています」と語る。歌舞伎アカデミーの公演やクラスについての詳細はウェブサイトにて。

(室橋美佐)

北米報知社ゼネラル・マネジャー兼北米報知編集長。上智大学経済学部卒業後、ハイテク関連企業の国際マーケティング職を経て2005年からシアトル在住。2016年にワシントン大学都市計画修士を取得し、2017年から現職。シアトルの都市問題や日系・アジア系アメリカ人コミュニティーの話題を中心に執筆。