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熊本地震被災地へ 広がる支援の輪 大学生ら募金活動を開始

 

熊本地震発生から約3週間が経ち、当地から被災地への支援が本格化する中、大学生を中心とした支援活動も起きている。

ワシントン大学JSA(Japanese Student Association)は先月から募金活動を開始した。同団体で書記を務める日系二世のエリカ・ミセックさんは、「日本文化を広めるだけでなく、日本の現状を伝えることも団体の使命。募金を通じて地震のことを大勢の人に知ってもらいたい」と大学で募金活動を呼びかけた。

これまでに日本語学科の教授や生徒を中心に、多くの人が募金活動に協力してくれたという。ミセックさんは、「募金活動を通じて日本を支援したい」と語る。募金活動は今週末まで行われ、グローバル・ギビングというクラウドファンディングサイトに振り込まれる予定。ベルビューカレッジでは学生によるファンドレイズイベントが企画されている。熊本出身の学生たちが復興支援を呼びかけ、焼き菓子の販売や洗車などを通じて募金を集める予定という。運営委員長のギルバート・リロさんは、「活動を通じて、熊本出身の友人たちを少しでも助けたい」と意気込む。

シアトル大学留学生センターでは12日、日本人学生とエクアドル人学生らが、熊本とエクアドルの復興支援のためのファンドレイズイベントを行う。熊本地震の直後にマグニチュード7・8の大地震が起こったエクアドルは、600人以上の犠牲者が出るなど大きな被害を受けた。イベントでは日本料理とエクアドル料理が振る舞われ、参加費が同大学留学生センターを通じ、エクアドル支援と熊本支援団体へそれぞれ振り込まれる。

同大学で学ぶ古屋敷春香さんは、「他の国の留学生と協力できて良い経験。地震の恐ろしさを伝えるきっかけになれば」と語った。イベントは午後12時から2時まで、同大学留学生センターで行われる。

(記事・写真=遠藤美波)

北米報知は、ワシントン州シアトルで英語及び日本語で地元シアトルの時事ニュースや日系コミュニティーの話題を発信する新聞。1902年に創刊した「北米時事 (North American Times)」を前身とし、第二次世界大戦後に強制収容から引き上げた日系アメリカ人によって「北米報知(North American Post)」として再刊された。現存する邦字新聞として北米最古の歴史を誇る。1950年以前の記事は、ワシントン大学と北米報知財団との共同プロジェクトからデジタル化され、デジタル・アーカイブとして閲覧が可能(https://content.lib.washington.edu/nikkeiweb/index.html)。