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デイ・オブ・リメンバランス UWで日系アメリカ人学生団体主催イベント

デイ・オブ・リメンバランスに関連したイベントが、2月20日にワシントン大学のインテレクチュアルホールで行われた。主催したのは、2019年に立ち上げられた日系アメリカ人学生団体のNikkei Student Union (NSU)で、日本人学生会(JSA)やアジア人学生委員会(ASUW)も協力した。デイ・オブ・リメンバランスは第二次世界大戦時中の1942年2月19日に当時のアメリカ大統領フランクリン・ルーズベルトが発令した大統領令9066号を歴史に記録する日。この大統領令で西海岸居住の日系アメリカ人約12万人が強制収容所へ送還され、NSDによればUW在学中の学生400名も含まれていたという。

イベントは夕方6時から始まり、ワシントン大学太鼓会による力強いオープニング・パフォーマンスが来場者を圧倒した。その後、現在も行われる米国内の移民収容に対する抗議活動を行う日系アメリカ人グループ「ツル・フォー・ソリダリティー(鶴の折り紙で結束を)」が、同グループの活動を紹介するショートビデオを上演。同団体は、同伴なしで単独で渡って来た子どもの移民を収容する計画があったオクラホマ州軍用基地フォート・シルや、不法移民を収容しているカリフォルニア州メリーズビルのユバ郡刑務所などで抗議活動を行ってきた。日系アメリカ人市民連合(JACL)シアトル支部長でツル・フォー・ソリダリティーに参加しているシクマ・スタンリーさんは、「アメリカに住む現在の移民たちが危惧する問題を目の当たりにし、過去に同じような経験をした日系人だからこそできることがあるのではないか。次世代に生きる子供達のために、二度と(移民収容という)同じ悲劇を繰り返さないことが大切」と語った。

NSU代表でワシントン大学4年生のフェドレンコ・ヨウコさんは、「私たちのような日系アメリカ人としてのアイデンティティーを持つ学生が集まれる場所を、NSUが提供していきたい。これからもコミュニティーの強化を図りながら、若い世代の日系アメリカ人を引きつけるようなイベントを続けたい」とコメントした。日系アメリカ人が経てきた歴史を次世代へ伝えて行くために、若い世代も動き出している。

 (藤原 茜)