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ホリデーシーズンの賑わい〜一石

By 佐々木 志峰

短い休暇を取った。祝日連休も重なり、なんとか混雑を避けるように予定を組んだが、それでもやはり空港には人があふれ、飛行機は満席。行き先でも盛況ぶりが伝わってきた。

だがピークはまだまだ。米運輸保安庁(TSA)によると、サンクスギビング(感謝祭)の休暇期間は航空旅客数が過去最高になる見込みだという。11月17日から28日までの12日間で、旅客者数は3千万人になると発表している。

史上最も旅客者数の多かった10日間のうち、7日は今年に入って記録されるなど、航空旅客数は記録的な規模に達している。1日の利用者が280万人を超えた日も複数回あり、最多は6月30日(金)で約288万5千人。感謝祭の週末を終える26日の日曜日は、290万人の記録になるとしている。

シアトルの勢いも同じのようだ。シアトル港湾局によると、シアトル・タコマ国際空港の利用者は新型コロナウイルスの感染拡大前の2019年をわずかに上回り、22年からも11%増を予測している。感謝祭前日の22日が15万6千人、26日の日曜日が15万8千人に達する模様だ。

空だけではなく海の数字も。4月半ばから始まった約半年の当地クルーズシーズンで船便数は291。利用者数は178万人近くになったという。

太平洋を挟んだ日本も海外旅行者で賑わいを見せているようだ。海外からの個人旅行者への水際対策を大幅に緩和して1年。海外からの訪日数は今年6月から毎月200万人を超えており、7月は今年最多の約232万人だった。そして9月については218万人強で、2019年の規模に迫った。

2019年と今年の訪日客を比べると、中国からの数字が大きく落ちる。欧州からも減らしている一方で、米国、カナダ、メキシコの北中米は強い。米国は年初から146万人以上が訪日するなど、4年前の数字を上回っている。

ニュースにも出るように円安の影響は計り知れない。2019年11月13日の為替を見ると1ドル109円ほど。そして4年後の同日は1ドル152円近くへ。米国からの訪問者は大喜びだろう

オレゴン大学でジャーナリズムを学んだ後、2005年に北米報知入社。2010年から2017年にかけて北米報知編集長を務める。現在も北米報知へ「一石」執筆を続ける。