技術革新を求める日本企業とシアトルのスタートアップ企業とをマッチング
イノベーション・ ファインダー・キャピタル(IFC)が主催するジャパン・ シアトルAIイノベーション・ミートアップが10 月4日から6日にかけてコロンビア・タワーで開催された。AI (人口知能)分野のイノベーション(技術革新)を求める日本企業とシアトルのスタートアップ企業とをマッチングさせる同イベントは、2016年から四半期毎に開催されてきた。6回目になる今回はワシントン州商務省とオリック・ヘリントン・アンド・ サトクリフ法律事務所が協賛スポンサーとなり、日本からNTTデータ、富士通、セイコーエプソン、日経新聞、TOTO、デンソー、OKWAVE、ルネサス、三菱商事、三井物産、双日、青山学院大学の11 社1大学が参加した。
IFC共同創設者の江藤哲郎氏とトム佐藤氏は、共に80年代後半の日本マイクロソフト立ち上げにかかわった人物。その後に江藤氏は電通のIT戦略を、佐藤氏はITスタートアップ企業の資金調達や成長戦略を担ってきた。両氏は同ミートアップを企画しつつ、そこから実際のビジネスへ転じるプ ロジェクトやスタートアップ企業へ、ベンチャー・キャピタルとして投資をする。
「シアトルにはAI分野の産業クラスターが出来上がっています。マイクロソフトやアマゾンなどの大手プレイヤー、イノベーションを持つスタートアップ、そして大学の研究機関がある。しかも、州政府と始めとする行政 からのサポートも厚い」と江藤氏。
コロンビア・タワーでの個別商談会を前に、10 月4日には在シアトル日本国領事館公邸で「リバース・ピッチ」のプレゼンテーション会も開催された。日本企業側からどのようなイノベーションを求めているか、集まったシアトル所在のスタートアップ企業が個別商談していくスタイルだ。「コンベンションセンターで大掛かりなエキスポを行うよりも、ピッチ会と個別商談会の場を定期的に提供するほうが効率的」と佐藤氏。
同イベントを機に、日本・シアトル企業間の新たなコラボレーションが生まれるかもしれない。次のAIイノベーショ ン・ミートアップは来年1月24 日から26日に開催予定。
(文:室橋美佐 取材協力:池田明美)