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加柴司郎さん 日本食親善大使に

律子夫人へ寿司を差し出す加柴氏。律子夫人は、加柴氏のレストラン経営を支えてきた。

シアトルで寿司職人として長年にわたり活躍し、現在も寿司KASHIBAで握る加柴司郎氏が、農林水産省から「日本食普及の親善大使」に任命された。日本食・食文化の海外普及を推進するために毎年十数名が選ばれるもので、ワシントン州ではモーゼスレイクに拠点を持つ末次毅行シェフに続き2人目。

5月20日に在シアトル日本国総領事公邸で開催された祝賀会では、寿司の実演が行われ、加柴氏に学び、あるいは共に働きながらシアトルの和食界を盛り上げてきた寿司割烹田むらの北村太一氏、Wa’zの俵 裕和氏、航の汲田航太郎氏、しろう寿司の小林純氏 、みやびの石倉正昭氏などそうそうたる面々が、地元のネタを使った寿司を来場者に振る舞った。2011年製作のドキュメンタリー映画「Jiro Dreams of Sushi」(邦題「二郎は鮨の夢を見る」)に登場した弟子のひとりとして知られる、ナカザワの中澤大祐氏もニューヨークから駆け付けた。

「旬」と「地」という和食の大切なコンセプトをシアトルに広めつつ、ピュージェット湾のローカルの魚介類を「江戸前」ならぬ「シアトル前」の寿司に昇華させた加柴氏。山田洋一郎総領事から任命状を受け取ったあとのスピーチでは、地産のグイダックを寿司ネタとして初めて出したときのエピソードなどを披露。「77年10カ月の人生の中で最高の日。素晴らしいアメリカという国とシアトルの地でこうした役目を受けることができたことを光栄に思う」と笑顔で伝えた。祝賀会には末次シェフを始め、州内で日本食を提供する名だたる料理人が勢ぞろいし、会場は祝賀ムード一色に包まれた 。

(室橋 美佐)

北米報知社ゼネラル・マネジャー兼北米報知編集長。上智大学経済学部卒業後、ハイテク関連企業の国際マーケティング職を経て2005年からシアトル在住。2016年にワシントン大学都市計画修士を取得し、2017年から現職。シアトルの都市問題や日系・アジア系アメリカ人コミュニティーの話題を中心に執筆。