多くの日本食レストランが立ち並ぶウォリングフォードの45thストリート。その通りに「Issian Japanese Stone Grill」、「Ramen Man」、そして「Kokkaku」の3店舗を経営しているのが杉本雄太さん。大柄でずっしりとした体形ながら、人の好さがにじみ出るオーラを放つ彼は、常連客からは「すぎちゃん」の愛称で親しまれている。杉本さんは、日本の大阪に本拠地を置く「サファリ・グループ」の北米現地法人サファリUSA社長として3店舗の経営を担っている。
サファリ・グループの北米1号店であった石庵は2008年にオープン。「シアトルの石庵のコンセプトは日本の大衆居酒屋です。寿司あり、焼き鳥あり、お好み焼きあり、美味しい料理をできるかぎり低料金でお客様に届ける。最近は(シアトルの物価高で)難しいですが、そのコンセプトを壊さずにやっています」と杉本さんが説明する通り、価格設定は驚くほどに良心的。それでも、杉本さんや他スタッフが目の前で焼いてくれる焼き鳥は絶品だ。生ビールも美味しい。ウォーリングフォードの土地柄もあって、学生、カップル、ファミリーと多様な客層がワイワイと大皿を囲む様子は、日本の居酒屋さながら。
杉本さんは高校・大学時代をカナダで過ごし、アメリカン・フットボールにも没頭した。「日本へ戻った後も、いつか広々としたカナダに戻りたいと思っていました」と杉本さん。大学卒業後は日本の大手ホテルグループでホスピタリティーを身に着け、レストランのマネジャーを担うようになった。その後、アパレル業界で海外生産管理の仕事も経て、かつての仕事仲間だったサファリUSA社長田中勇輝(ゆうき)さんからの誘いで同社の北米展開を任されるてレストラン・ビジネスへ舞い戻った。サファリ・グループでは、京都の「先斗(ポント)町」で串揚げレストラン「Cotain コタン」の店長を務めたこともある。
「僕はサービスマン。接客が好きなんです」と言う杉本さんにとって、レストラン経営は天職なのかもしれない。石庵に続いてオープンしたラーメンマンは人気の鶏白湯スープでウォーリングフォードのラーメン好きに愛されている。2017年にオープンした「Kokkaku」では、杉本さんが一番好きな食べ物だという「肉」を日本風アレンジでプロデュースしていく。
Issian Japanese Stone Grill
1618 N 45th St, Seattle
(206) 632-7010 Website
Ramen Man
1616 N 45th St, Seattle
(206) 258-2959 Facebook
Kokkaku
2208 N 45th St, Seattle
(206) 588-1568 Website
同記事を英語で読む:
https://napost.com/japanese-restaurateurs-yuta-sugimoto-safariusa/