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カントン・アレー活性化へ SDOTの舗装工事完了

文:室橋 美佐

シアトル市交通局(Seattle Department of Transpiration)は6月8日、インターナショナル・ディストリクトにあるカントン・アレー(裏通り)の活性化を目的とする舗装工事が完了したことを伝えた。同工事は、シアトル市交通局が本年4月より施工していた。カントン・アレーの活性化プロジェクトは、5年程前から非営利団体のSCIDpda (インターナショナル・ディストリクト歴史保護開発局)が中心になり、近隣の商店や団体と共に進めてきた。舗装工事の完了後、SCIDpdaは照明器具や看板の設置、また同アレーへの店舗誘致など、ソフト面での活性化を進めていく。

シアトル市交通局は、プレスリリースを通し「市内のアレー(裏通り)の多くはゴミ置き場や店舗への裏通路として使われています。カントン・アレーもかつては同様でした。しかし今回の工事を経て、コミュニティー内のイベント等に使える歩行者向けスペースになりました」と伝えた。シアトル市内のアレー活性化プロジェクトは、各近隣の非営利団体が市と州の補助金を受ける形で進められている。カントン・アレーの他に、パイオニア・スクウェア地区にあるノード・アレーとパイオニア・パッセージ・アレーでも同様の舗装工事が行われている。

カントン・アレーは、7番アベニューと8番アベニューに挟まれた裏通り。中華系移民が1910年にキング・ストリートで最初に建設し歴史文化財にもなっている イースト・コンイック・ビル(East Kong Yick Building)が面している。 同ビルは、現在、ウィングルーク美術館になっており、キング・ストリートを中心に形成されるシアトル中華街コミュニティーの中心的な場になることが期待されている。
地図:シアトル市交通局
北米報知社ゼネラル・マネジャー兼北米報知編集長。上智大学経済学部卒業後、ハイテク関連企業の国際マーケティング職を経て2005年からシアトル在住。2016年にワシントン大学都市計画修士を取得し、2017年から現職。シアトルの都市問題や日系・アジア系アメリカ人コミュニティーの話題を中心に執筆。