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ウィローズ・プレパラトリー・スクール高等部がオープン

ウィローズ・プレパラトリー・スクール高等部がオープン
日本人女性創立の私立小中高一貫校は全米初

プレキンダーガーテンから5年生までの私立小学校であるベルビュー・チルドレンズ・アカデミー(以下BCA®️)と、6年生から8年生までの私立中学校であるウィローズ・プレパラトリー・スクール(以下WPS®)に続き、9年生から12年生までの高等部門が開校した。1年目である今年は9年生だけが所属し、毎年学年を12年生まで増やしていく。BCA®およびWPS®には現在約700名の生徒が通い、2014年に開校したWPS®の中等部を卒業した生徒たちが、9月から新校舎の高等部で学び始めた。

9月26日のグランド・オープニングで高校新校舎が一般公開され、「フューチャークラスルーム」と呼ばれる視聴覚室ほか、理科室、ロボティック・ルームなどの見学ツアーが行われた。BCA®とWPS®は、マイクロソフト社のショーケース・スクールとして認定されるなど、ICT(情報通信技術)を活用した教育やSTEAM’D(科学・技術・工学・アート・数学・デザイン)教育に重点を置く私立学校として知られており、日本の教育関連機関からも多くの視察を受けている。キャンパス内には、ソーラーパネルが設置され、新校舎の電源の一部には太陽光エネルギーが使われる。ツアーでは、世界中をバーチャル・ツアーする社会科授業、安全性も重視しながらの化学実験授業などについて説明がなされた。

BCA®、WPS®、そして土曜日に同校キャンパスで日本語学習の場として運営するBCA®土曜学校の創立者である清水楡華(ゆか)校長は、90年代に日本からシアトルへ移住。自ら3人の育児をする中で小さな学習塾を始め、2000年にBCA®を開校した。日本式とアメリカ式教育の良い部分を重ねたカリキュラムが人気を呼び、BCA®はベルビュー市を代表する私立学校へと成長。現在、小・中共に国際バカロレア校として正式に認定されている。今年7月には全てのオーナーシップを、ロンドン拠点の教育投資機関であるインターナショナル・スクール・パートナーシップ(ISP)へ移行。世界40校を支援する同機関の元で、グローバル教育のさらなる拡充を目指す。私立小中高一貫校を創立し校長を務めるのは、日本人女性として全米で初めてとなる。学校詳細は、ウェブサイトにて(www.willowsprep.com)。

北米報知社ゼネラル・マネジャー兼北米報知編集長。上智大学経済学部卒業後、ハイテク関連企業の国際マーケティング職を経て2005年からシアトル在住。2016年にワシントン大学都市計画修士を取得し、2017年から現職。シアトルの都市問題や日系・アジア系アメリカ人コミュニティーの話題を中心に執筆。