シアトル市内の観光名所として知られるパイクプレース・マーケットの拡張エリア「マーケットフロント(MarketFront)」が6月29日にグランド・オープニングを迎える。マーケットフロントは、パイクプレース・マーケットの40年ぶりの大幅な拡張プロジェクトとして、2015年から施工されていた。同工事で、エリオット湾を望む約2800平方メートルのオープンスペース、47件の店舗が入る屋内マーケット、地下駐車場が増設される。エリオット湾を望んでクラフトビールや食事が楽しめるオールドストーブ・ブルアリー(Old Stove Brewing Co.)、手作りスイーツ店のインディ・チョコレート(indi chocolate)、魚介類を店内で燻製して販売するリトル・フィッシュ(Little Fish)など、多くの新規店舗が既に注目を集めている。パブリック・マーケットの拡張に加えて低所得高齢者向け住宅やコミュニティー・センターも併設される。
同プロジェクトは、シアトル市とパイクプレース・マーケット財団(Pike Place Market Foundation)が中心になり、2019年完成予定のアラスカンウエイ・トンネル貫通工事に合わせ計画されてきた。トンネル開通時には、ウエスタン・アベニューのビクター・スタインベック公園からウォーターフロントの水族館までがマーケットでつながる予定だ。約7400万ドルのプロジェクト資金集めには、寄付者の名前入りチャーム(180ドル寄付者)やコンクリート床にはめ込む足跡(5000ドル寄付者)などをパブリック・アートとして装飾するなどの思考が凝らされている。29日のイベントでは、2時から7時まで地元ミュージシャン演奏なども予定されている。
(N・A・P)