教育シンポジウム「Rethinking Leadership (新しいリーダーシップを考える)」が、1月30日に在シアトル日本国総領事公邸で開催された。シアトルを拠点にリーダーシップ教育プログラムを提供している非営利団体iLEAP(アイリープ)と、日本国外務省所管の特殊法人である国際交流基金によって組まれたシンポジウムで、現代社会で求められるリーダーシップについて議論された。
プログラム前半では、iLEAPのマネージング・ディレクターのエリクセン恵氏が「Leadership for Everyone」をテーマにプレゼンテーションを行い、「リーダーシップは人を動かす力」と定義したうえで、一般的にイメージされる強いリーダシップとは異なる協力型・サポート型のリーダーシップの存在を説明。そうしたリーダーシップの形態を伝えることで、誰もがリーダーシップを発揮できるようになると説いた。後半は、「Can Leadership Be Taught In the Classroom?」をテーマに、国際交流基金ロサンゼルス日本文化センター所長の原 秀樹氏がモデレーターを務めるパネルディスカッションが行われた。パネラーとして、タコマ・コミュニティー・カレッジ国際短期プログラムマネジャーのバギリンバーノ菜美子氏、エバレット・コミュニティー・カレッジ ビジネス&テクニカルジャパニーズ講師の加藤眞司氏、RSUコンサルティング キャリア・トランジション・コーチのウイ・ロバート氏、シアトル大学インターナショナル・スチューデント・センターのワタナベ・デール氏ら4名が参加。会場には教育現場で活躍する教師や学校運営者などが集まり、約1時間にわたって、リーダーシップの多様性やそれらを指導するための方法などについて活発な意見が交わされた。また、イベント最後にはシアトル・IT・ジャパニーズ・プロフェッショナルズの代表を務める今崎憲児氏による日本のIT教育における発表が行われた。
(藤木莉子)