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「福島の現状を世界に」 プロジェクトフクシマ開催

東日本大震災直後にアーティストらが福島で開催した野外イベントを記録したドキュメンタリー映画『プロジェクトFUKUSHIMA!』の上映会が2日、キャピトルヒルのノースウエスト・フィルムフォーラムで約75人を集めて行われた。

映画では、震災の5カ月後に福島で行われた野外音楽イベントの準備と当日の様子が描かれている。原発事故直後の福島で大勢が楽しめる野外イベントを開催するために、イベント実行委員会は放射能の影響や倫理的な問題など様々な課題に直面する。「こんな時にこそ音楽やアートが必要」「福島の現状を世界に伝える」という思いを胸に、困難を乗り越え、参加者と共にイベントを大成功させた。

上映会当日は同映画の音楽監督で出演者の一人の大友良英氏も駆けつけ、上演前にあいさつ、上演後には観客からの質問に答えた。

大友氏は「当時のことを思い出すのはまだ辛いが、このイベントから私の音楽も大きな影響を受けました」と当時を振り返る。「震災から5年経った今でも、福島の人々は放射能のことを気にしなければならない。震災直後とはまた質の違う問題も出てきています」と福島の現状も訴えた。

翌日はシアトル市内のChapel Performance Spaceで大友氏の公演も開催された。

(遠藤 美波)

北米報知は、ワシントン州シアトルで英語及び日本語で地元シアトルの時事ニュースや日系コミュニティーの話題を発信する新聞。1902年に創刊した「北米時事 (North American Times)」を前身とし、第二次世界大戦後に強制収容から引き上げた日系アメリカ人によって「北米報知(North American Post)」として再刊された。現存する邦字新聞として北米最古の歴史を誇る。1950年以前の記事は、ワシントン大学と北米報知財団との共同プロジェクトからデジタル化され、デジタル・アーカイブとして閲覧が可能(https://content.lib.washington.edu/nikkeiweb/index.html)。