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ムカイ・ファーム 事務局長にティーナ・シャタック氏を採用

デンイチロウ・ムカイ氏は大阪出身で、1906年に21歳でカリフォルニアへ渡米。1910年にバション島へ移住し、果実栽培を始めた。斬新な果実の冷凍パッケージ技術を開発し、最盛期には400人以上のスタッフを雇い200トン以上ののイチゴを全米へ出荷した。移民法と外国人土地法で土地を所有できなかったムカイ氏は、市民権を持つ息子が16歳になると農地を購入。そこにコロニアル調の立派な自宅を建て、庭には妻のキヌが日本庭園を作り上げた。ムカイ家は、日系農家として大成功を収めた一家の一つだった。

バション島にあるムカイ・ファーム・アンド・ガーデン(以下、ムカイ・ファーム)は8月1日、ティーナ・シャタック氏を事務局長として採用したことを発表した。

ムカイ・ファームは、戦前に果実農業で大きな成功を収めた日系移民のデンイチロウ・ムカイ氏と妻のキヌ、そしてその子孫らが作り上げた田園と庭園。戦後にムカイ家の所有ではなくなり、一時期は農地も荒廃したものの、ムカイ家と多くの日系農家の貢献やその歴史を残そうとする非営利団体フレンズ・オブ・ムカイが2012年から農園と庭園を修復する活動を開始。日本庭園も2019年に修復が完成し、現在では毎年夏にバション・ジャパン・フェスティバルなどのイベントが開催される。

シャタック氏は、非営利団体でのファンドレイズやイベント企画の経験を持つ人物。母親方が、日系アメリカ人一世だという。「ムカイ・ファームを通じて、コミュニティーのために色々なことができるはずです。昨今の情勢のなかで、移民がどのように我々の将来を生み出していくかを伝えることの重要性が高まっています」と、ムカイ・ファームのプレス・リリースを通して今後の意気込みを伝えた。

フレンズ・オブ・ムカイのボード・メンバー代表を務めるリタ・ボーガン氏は、「新型コロナウィルスでとても厳しい状況のなかでも、ティーナはムカイ・ファームの更なる発展に貢献してくれるはずです」と歓迎する。シャタック氏は、これまでもムカイ・ファームのバション・ジャパン・フェスティバルの企画などにも協力してきた。

ムカイ・ファーム・アンド・ガーデンの歴史や修復活動の詳細は、同団体のウェブサイトで参照できる:https://mukaifarmandgarden.org)。    

(N・A・P)

北米報知は、ワシントン州シアトルで英語及び日本語で地元シアトルの時事ニュースや日系コミュニティーの話題を発信する新聞。1902年に創刊した「北米時事 (North American Times)」を前身とし、第二次世界大戦後に強制収容から引き上げた日系アメリカ人によって「北米報知(North American Post)」として再刊された。現存する邦字新聞として北米最古の歴史を誇る。1950年以前の記事は、ワシントン大学と北米報知財団との共同プロジェクトからデジタル化され、デジタル・アーカイブとして閲覧が可能(https://content.lib.washington.edu/nikkeiweb/index.html)。