By 佐々木 志峰
毎年この時期に取り上げている、海外在住の日本人数。令和4年(2022年)版として、21年10月1日時点の数字が日本外務省から発表されている。
同省の「海外在留邦人数調査統計」によると、海外在住の日本人数は134万4900人。前年からは1万2824人減少。平成元年(1989年)以降増加を続けてきた海外の日本人数は、新型コロナウイルスの影響を受けた20年に初めて数字を落としたが、その傾向が続いた形となった。「永住者」の人数は全体で1・5%増で53万7662人。「長期滞在者」は前年から2・5%数字を落とした。
国ごとで見ると最多となる米国は42万9889人で、前年から3535人増やした。中国が2位で10万7715人。近年の減少傾向は変わらず、前年から3・6%減。3位のオーストラリアも人数を落とした。上位国で大きく数字を伸ばした国はないが、マレーシアが12%減で3千人以上減らし、ベトナム、インドネシア、フィリピンも減少が大きかった。
都市別で見ると、シアトルが前年から273人増やして1万1856人。順位を21位から18位に上げた。上位20都市で前年からの伸び率を見ると、16位のソウル、17位のシカゴに次いで3番目。2年前に統計上で人数を落としたが、再び増加傾向にあるようだ。上位都市で大幅に人数を伸ばしたところはなく、1位のロサンゼルスが微減で6万7107人。バンコクが2位、ニューヨークが3位など10位までの順位は変わらなかった。
米国ではシアトルを含め13都市圏が上位50位に入った。1位ロサンゼルス、3位ニューヨーク、10位ホノルル、11位サンフランシスコ、14位サンノゼ、17位シカゴ、18位シアトル、27位サンディエゴ、32位アトランタ、36位ポートランド、40位ヒューストン、41位デトロイト近郊のノバイ、42位でダラスだった。
当地の隣都市を見ると、ポートランドは97人の微減だが、順位は昨年からひとつ上げた。カナダのバンクーバーは微増で2万6885人。全体でも8位と、当地の倍以上のコミュニティーを保持している。