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スポーツで躍動

 最近の仕事場で大きな変化があった。海から冷たい空気が流れ込み、通常気温よりも華氏で10度から20度近く寒く感じる会場のつくり。防寒具に身を固めて耐えてきた4月、5月だったが、6月に入って半袖で入ることができた。その後、また気温を下げているが、休暇シーズンの訪れを十分に実感できる。

 最近、隣人との会話でスポーツにおける日本選手の活躍ぶりが話題に挙がった。野球、ゴルフ、バスケットボール、テニス。いずれも若い選手ばかりだ。特にゴルフが目覚ましく、今年は歴史的な快挙が続く。

 週末に行われた全米女子オープンで、笹生優花選手が大会史上最年少に並ぶ19歳で優勝を遂げた。畑岡奈紗選手と72ホールを終えて並び、プレーオフで頂点を競った。今年4月には松山英樹選手がマスターズ大会に優勝。男子ゴルフで初めて日本選手がメジャー大会を制した。

 笹生選手は日本とフィリピンの両方で国籍を持ち、フィリピン代表として東京五輪を目指している。将来的には日本国籍を選択するとも伝えられる。まもなく20歳。長年米国で活躍を続けている松山選手もまだ29歳で畑岡選手は22歳。ゴルフでは明るい話題が引き続き期待できそうだ。

 男子バスケットボールはNBA2年目の八村塁選手がプレーオフに初出場。チームは一回戦で敗れたが、初勝利の試合で印象に残る活躍を見せた。テニスの大坂なおみ選手はうつを告白し休養を表明するなど体調が懸念される。それでも、春の全豪オープン制覇など活躍ぶりは周知の通り。フォーブス誌は女性アスリートとして過去最高の年収に達したと伝えた。

 野球ではロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手。二刀流で話題をさらい、シアトルでも本塁打を放った。我らがマリナーズの菊池雄星選手もチームの主力としてブレークアウトのシーズンを過ごしている。大谷選手との対決が注目された5日の登板で右膝に打球を受けたが、状態は「予想よりいい」という。夏のシアトルを盛り上げる活躍を期待したい。

(佐々木 志峰)

オレゴン大学でジャーナリズムを学んだ後、2005年に北米報知入社。2010年から2017年にかけて北米報知編集長を務める。現在も北米報知へ「一石」執筆を続ける。