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ジャパン・フェア2017 盛大に閉幕

文:岡田みなみ

ジャパン・フェア2017が、 7月8日及び7月9日にベルビューのメイデンバウアー・センターで開催された。

多くの企業、団体、アーティストがブース出展やセミナーを行った会場は、日本人や日系アメリカ人のみならず幅広いバックグラウンドの来場者で賑わった。コスプレや浴衣で来場する姿も多く見られ、日本酒テイスティング、生け花の展示、茶道デモンストレーションなどの催しを各々に楽しんでいた。

7月8日夕刻に開催されたベネフィット・ディナーには、参加団体や企業の代表者やベルビュー市関係者など180名ほどが参加。ステージで挨拶したワシントン州副知事キュロス・ハビブ氏は、自身の日本滞在経験について語り「シアトル地域の発展に貢献してきた日系アメリカ人コミュニティーに敬意を表したい」と述べた。ベルビュー市長のジョン ・ ストークス氏も「ジャパン・フェアは、人種や民族の多様化が進むベルビュー市を代表するイベントだ」と述べて挨拶をした。

ジャパン・フェアは、1990年代から18年間にわたり開催されてきた秋祭りを引き継ぎ、昨年からジャパンフェア実行委員会によって運営されている。ベルビューの日系コミュニティーを盛り上げるイベントとして期待を集めている。2日間の開催とベネフィット・ディナーからの収益金は、来年2018年開催のジャパン・フェアの運営資金に利用される。

以下、注目を集めた催しから、『SAKE 101』と『Kimono Show 「日本の美」』を紹介する。

SAKE 101 

 

ジャパンフェア会場内に設置されたセミナールームで際立って人気だったのが『SAKE101』。シーダー・リバー・ブルワリー・カンパニーの宮城幸子さんによるセミナーで、開講とともに席は満席。立ち見の聴講者もいた。シーダー・リバー・ブルワリー・カンパニーは2012年創業。シアトル市内のグリーンレイクにあるワシントン州唯一の酒蔵だ。セミナーでは、同酒蔵でマーケティング・ディレクターを務める宮城さんが日本酒の歴史や製造方法の違いなどを説明した後、純米酒、生酒、樽酒、にごり酒の4種のテイスティングが行われた。銘柄を隠してテイスティングし、味の違いから聴講者に当ててもらうというもので、会場を賑わせた。

Kimono Show 「日本の美」

2日目にメインステージで行われた『Kimono Show「日本の美」』も注目を集めた。シアトル地域で着物のレンタルや着付けサービスを行う「Kimono Art」と、神戸市で活動するNPO法人「愛loveきもの幸の会」が共催した同ステージは、昨年から引き続き2度目の開催。NPO法人「愛loveきもの幸の会」代表、一級着付け技能士の鵜川有さん、N‘shair代表、美容研究全国長永会幹部講師の中澤裕さんによる初日の日本髪のデモンストレーションに続き、「花嫁道中」をテーマにするファッションショーが行われた。「花嫁道中」は、日本の伝統的な結婚式の様子を再現したもの。モデルの日本髪は、伝統的な手法で全て地毛で結われた。新郎新婦だけではなく、親族や友人の着物も紹介された。
お色直しも行われ、新婦が白無垢から鮮やかな赤の色打掛を掛けて登場したときには、会場から大きな歓声と拍手があがった。日本でもなかなか目にすることのない伝統的な花嫁道中の華やかさに、来場者は目を奪われていた。