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シアトル美術館所蔵、17世紀の逸品 日本屏風画修繕へ

シアトル美術館(SAM)に所蔵されている17世紀前半の日本屏風画が修復されることになった。バンク・オブ・アメリカによる芸術保護事業の一環で行われ、春先にカリフォルニアにある装厳洞で修復作業が始められる。完了は2019年を予定。
屏風画は「Scenes in and around the Capital」と題した2枚組の作品で、縦約68㌅、横約150㌅。金や色彩を用いて江戸時代の京都の町の雰囲気を描き出したもので、SAMは1975年に入手以来、日本関連の美術展開催の際に展示されてきた。今月2月までのシアトルアジア美術館(SAAM)での展示会「Tabaimo: Utsutsushi Utsushi」でも紹介された。
SAM関係者によると、75年時点ですでに作品には傷みがあったが、近年に入り本格的な修復作業が作品保存に必要との結論に至ったという。修復には約2年かかる。修復後の計画は決まっていないが、何らかの形で一般公開する予定という。
シアトル美術館には同屏風画のほか、約3400の日本関連芸術作品が所蔵されている。改築が行われるSAAMと同様、次世代へ向けた芸術保存活動の一例となりそうだ。

北米報知は、ワシントン州シアトルで英語及び日本語で地元シアトルの時事ニュースや日系コミュニティーの話題を発信する新聞。1902年に創刊した「北米時事 (North American Times)」を前身とし、第二次世界大戦後に強制収容から引き上げた日系アメリカ人によって「北米報知(North American Post)」として再刊された。現存する邦字新聞として北米最古の歴史を誇る。1950年以前の記事は、ワシントン大学と北米報知財団との共同プロジェクトからデジタル化され、デジタル・アーカイブとして閲覧が可能(https://content.lib.washington.edu/nikkeiweb/index.html)。