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兵庫県ワシントン州姉妹提携55周年記念式典

兵庫県ワシントン州姉妹提携55 周年記念式典

インズリー州知事と井戸知事が共同声明調印

姉妹提携55 周年共同声明調印後に握手を交わす井戸知事とインズリー知事 (写真:Washington State Patrol)

ワシントン州と姉妹提携55周年を迎える兵庫県から、井戸敏三知事を代表とする友好代表団が当地訪問し、7月27日に州議事堂で開催された姉妹提携55 周年記念式典に参加した。兵庫県からの友好代表団は、松本隆弘議長を代表とする県議会訪問団12名、角南忠昭(すなみ ただあき)角南商事代表取締役社長を代表とする経済交流団20名、東根 壽(ひがしね ひさし)県水産振興基金理事長を代表とする県民交流団26名などを含む約70名。ワシントン州からはジェイ・ロバート・インズリー知事やサイラス・ハビブ上院議長(副知事)などの州政府関係者、エバーグリーン州立大学副学長などの大学関係者、そのほかにワシントン州日米協会関係者などが迎えた。また、姉妹都市学生交換プログラムでオリンピアを訪れていた加東市の中学生・高校生14名も同席した。

記念式典は、神戸・シアトル姉妹都市協会元会長でワシントン州日米協会次期会長のカーリン・ザーク・ブラック氏による日米両語の司会で進行。冒頭に山田洋一郎シアトル総領事が挨拶をし、両県州が港の交易を中心に栄えてきた歴史や盛んな酒造産業などで共通していることに触れた上で、「女性議員の割合を見ても、女性の活用について、兵庫県はワシントン州から学べる」とし、一方で自然災害対策分野でワシントン州が兵庫県から学べることがたくさんあると述べた。また、アメリカ合衆国が環太平洋パートナーシップ協定(TPP)から離脱したことにも触れ、「早く戻って来ることを期待する」と伝えた。

記念式典の後に知事公邸で開催されたレセプションでは、兵庫県産の純米大吟醸『福寿』で鏡開きが行われた。左からハビブ上院議長、インズリー知事、井戸知事、松本兵庫県議長、カレン・フレイザー元ワシントン州議会上院議員
(写真:Washington State Patrol)

次に挨拶をしたインズリー知事は、州内での三菱航空機МRJ開発を歓迎するなど、日本との経済的交流や国際貿易を重要視している旨を強調し、「ワシントンDCではなく、われわれが本物のワシントン。ワシントンDC(米連邦政府)がどうであれ、ワシントン州が『世界を歓迎する場所』であることは変わらない」と述べて会場を沸かせた。インズリー知事は、地球温暖化や頻発する自然災害への対策が両県州が共通して直面する課題であることに触れ、同分野で兵庫県と連携していく意向も表明した。

5期17年に渡って兵庫県知事を務めている井戸知事は、40周年式典からほぼ5年毎にワシントン州を訪問している。レセプションでの同紙取材に対して、「訪問するたびにシアトル地域の成長に驚く。特に情報技術分野での発展は素晴らしく、マイクロソフト社のみならず、アマゾン社など新しい企業が次々と有数の世界企業に成長していく地域経済の活力は素晴らしい。今後は経済交流にも盛んに取り組んでいきたい」と述べた。
(写真:室橋美佐)

最後に挨拶をした井戸知事は、同式典の準備委員会委員長として尽力したカレン・フレイザー元ワシントン州議会上院議員へ感謝の意を表明。続けて、神戸港の交易から栄えて今年で県の誕生150周年を迎える兵庫県が、現在では約150 カ国・10 万人の外国人が居住する多文化共生社会であることに触れ、「その多様性が、アメリカにおけるダイバーシティーの先進地であるワシントン州との最大の共通点」と述べた。また、「世界がどんどん狭くなっていく中で、地域の課題は世界の課題」との認識を示し、地域間友好の重要性を強調した。式典の締めくくりに、両県州知事が、さらなる交流の深化を確認した交流協議の文書化となる兵庫県・ワシントン州姉妹提携55 周年共同声明に調印し、松本議長とハビブ上院議長も立会人署名が行われた。併せて、兵庫県立大学とエバーグリーン州立大学の大学間学術交流協定締結式、オリンピア港湾局と新西宮ヨットハーバーのマリーナ協定締結式も行われた。

兵庫県とワシントン州は1963年から姉妹提携をしており、同州県内では1957年から続くシアトル市と神戸市の姉妹都市提携を始め13の姉妹都市交流が行われている。また、兵庫県国際交流協会によって1990年に設立された兵庫県ワシントン州事務所では、兵庫県内の企業の米国ビジネス支援やさまざまな国際交流支援事業を行っている。

(室橋美佐)

室橋美佐
北米報知社ゼネラル・マネジャー兼北米報知編集長。上智大学経済学部卒業後、ハイテク関連企業の国際マーケティング職を経て2005年からシアトル在住。2016年にワシントン大学都市計画修士を取得し、2017年から現職。シアトルの都市問題や日系・アジア系アメリカ人コミュニティーの話題を中心に執筆。