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レニア吟社の合同句集 『しゃくなげ第三集』が発刊

シアトルの俳句結社、レニア吟社が創立85周年を記念した合同句集『しゃくなげ第三集』を上梓した。10月5日に藤見荘で行われた定例句会の前には、完成祝いの席が設けられた。

当日集まった会員に句集の引き渡しを行った後、現在幹事を務める茂木ひさをさんがスピーチの中で、過去10年にわたるレニア吟社の活動の歩みを振り返った。2009年10月3日に開かれた創立75周年記念祝賀会の様子と出席者や司会者の紹介に始まり、茂木さん自身を含む現会員の入会、日本からのゲスト、シアトル近郊での吟行、レニア吟社の歴史を担った物故会員や帰国会員の思い出などが語られた。そして祝句の披講は会員の久間照子さんが担当し、90歳とは思えない滑舌で、会員の思いが込められた17文字の作品をそれぞれ詠み上げた。久間さんは創立75周年記念祝賀会でも祝句の披講をしている。

定例句会では各自、短冊に書いた俳句5句を匿名で提出し、その中で気に入った作品を選句。
披講に一喜一憂しながら意見交換を楽しむ

レニア吟社は1934年に発足。合同句集『しゃくなげ』は、1986年に初めて発行された。続く『しゃくなげ第二集』は創立80 周年となった2014年に出されている。主な作品発表の場とする姉妹紙『北米報知』への寄稿は、その前身である『北米時事』時代から続いており、『ソイソース』では2014年1月から本欄にて兼題を含む1句を毎月紹介している。  

 (ハントシンガー典子)

ソイソース編集長。エディター、ライター、翻訳家として日米で18年の編集・執筆経験を持つ。『マガジンアルク』『日本経済新聞』『ESSE オンライン』など掲載媒体多数。2017年から現職。