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北米百年桜著者、伊藤一男さんの日系史資料 JICA 海外日系資料館へ

日本のJICA(ジャイカ、国際協力機構)横浜センターでは、同センター内の海外日系資料館に寄贈された故伊藤一男氏の資料の整理が完了し、明子夫人ら家族と関係者に向けての資料の披露目会が9月30 日に行われた。

伊藤さんは戦後まもなく東京の新聞社に入社。そこで出会った知人の仲介で、1947年に「北米報知」紙に寄稿を開始した。以来、勤務先は日本農業新聞、読売新聞と変わったものの、半世紀にわたり寄稿を続け、本紙の東京支局長も務めた。

1965年、シアトルを中心とした米国西北部日系移民の生活記録「北米百年桜」(1969年)の執筆を開始。「生の声を集めた移民史を」との思いに応え、コミュニティは「日系百年桜刊行後援会(後に実行委員会)」を組織して資金集め・資料集めに総力をあげ、千ページを超す本の刊行を可能にした。続いて1972年に「続・北米百年桜」が、82年にはシアトル日系人会創立三十周年記念誌「アメリカ春秋八十年」が出版された。

伊藤さんは記者生活の傍ら、日本情報を海外日系紙に向け発信し、日本国内に向けては日系移民史研究者としての執筆を続けた。2001年10月、ガンのため77歳で死去。JICAに寄贈された資料は、主に北米日本人移住者に関する図書、新聞、写真、書簡等、多岐にわたる。

「収容所で発行した新聞や、百年桜に投稿した方々の封筒の数がすごかったです」とは、披露目に出席した澤野洋子・元北米報知記者のコメント。

当日は、JICA横浜・海外移住資料館の中根卓館長から明子夫人に感謝状が贈られた。

(楠瀬明子)