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ベルビュー美術館 日系農民の歴史を伝える展示

ベルビュー美術館は2月3日、日系アメリカ人アーティスト、ミシェル・クマタ氏と、クリエイティブ・ディレクターのタニ・イケダ氏による期間限定の展示を開始した。

同展示は、メタ・オープン・アーツによるAR(拡張現実)フィルターを使用し、スマートフォンで壁画内に組み込まれたQRコードをスキャンすると、絵の中にいる登場人物が浮き出て見えるようになり、自らがアートの一部となる体験ができる。同美術館とメタ(旧フェイスブック)ベルビュー・オフィスが位置するエリア一帯は、第二次世界大戦で日系アメリカ人が強制収容されるまで、多くの日系農家がイチゴ栽培などの農業を営んでいた場所。かつて森林だったベルビュー一帯を、日系農家が切り開いて農地化した歴史がある。

AR(拡張現実)を使用した展示では、第二次世界大戦以前にそこで農業を営んでいたトッシュ・イトウ氏、ラエ・マツオカ氏、ミツコ・ハシグチ氏らが登場し、非営利団体デンショー(DENSHO)のインタビュー・アーカイブに収められた映像を観ることができる。これまであまり語られることのなかった、ベルビューにおける日系アメリカ人の歴史を伝えるプロジェクトとなる。

展示は、3月13日(日)まで。入場料は、一般15㌦、65歳以上・学生12㌦、7〜17歳8㌦、5歳以下無料。詳細は、ベルビュー美術館ウェブサイト(www.bellevuearts.org)、もしくは425-519-0770まで問い合わせを。

(室橋美佐)

北米報知社ゼネラル・マネジャー兼北米報知編集長。上智大学経済学部卒業後、ハイテク関連企業の国際マーケティング職を経て2005年からシアトル在住。2016年にワシントン大学都市計画修士を取得し、2017年から現職。シアトルの都市問題や日系・アジア系アメリカ人コミュニティーの話題を中心に執筆。