シアトル美術館(シアトル市ダウンタウン)で3月21日から、「ノースウェスト・モダニズム:4人の日系アーティスト展」が開催されている。この企画展ではその名の通り、シアトルに縁の深い4名の日系アーティスト(ジョージ・ツタカワ、ポール・ホリウチ、カメキチ・トキタ、ケンジロウ・ノムラ)の作品を紹介している。
ツタカワの代表作は、前衛的な噴水ブロンズ彫刻。ホリウチはシアトル・センターのモザイク壁画の制作で知られている。トキタは日系一世の画家として1930年代には名声を確立していたが、第二次世界大戦を経て、多くの日系人と同様、住む場所すら失った。家族で日本語学校の一室に暮らしていた時期もある。(詳しくはhttps://napost.com/2019/jcccws-omoide-story-living-at-tip-school-hunt-hotel/を参照。)トキタのビジネスパートナーだったノムラも日系一世の商業画家として成功を収めていたが、大戦中にミニドカ強制収容所に送られた。3年間の収容所生活で、当時の様子を記録した貴重な作品を残している。
(シュレーゲル 京 希伊子)