ワシントン大学の日本研究学科が主催する三菱特別講演2016―17年度の概要が固まりつつある。文化、芸術をテーマに地元団体との連携を図り、広く日本を紹介する機会とする。
同講演シリーズは今年度で4年目となる。昨年度はサステナビリティをテーマに東日本大震災後の日本の取り組みや課題について考察、特別講師2人を招待し講演とパネルディスカッションのプログラムを進め、4日間で約1300人を集めた。
今年度は文化、芸術をテーマに講演者として写真家の杉本博司氏を招待する。講演のほか、関連の写真展などを広く企画。ヘンリーアートギャラリー、シアトルアジア美術館など地元団体、機関と連携し、学界とコミュニティーの橋渡しを狙いとする。
日本研究学科長のケン・オオシマ(大島正)教授は、21世紀の流れとして、経済、文化活動がシアトルを含めた西海岸主要都市で活発に行われている点を指摘。「伝統的な文化や芸術が、現在の日本でどのように息づいているか紹介したい」と語る。
米国三菱商事シアトル支店の川添眞一郎支店長も、「去年同様、もしくはそれ以上のイベントになってもらえれば」と期待する。
講演の開催は来年以降となる見通し。詳細は秋学期の始まる9月以降にウェブサイトhttps://jsis.washington.edu/japan/で紹介される。
(佐々木 志峰)