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シアトル市議会、パーキング改革案を可決

4月2日、市内のオフ・ストリート・パーキングについての改正案(CB119221)がシアトル市議会で可決された。人口流入による交通量増加や駐車場の需要への対策として、3月21日に市の都市計画委員会が議会へ提出していた。賃貸物件をより手頃なものにし、公共交通機関への利用を人々に促すのが狙い。

法律の改正で、住居や商業施設のオーナーは敷地内駐車場を、住民やそこで働く人以外へも貸し出すことが可能になる。リースにおいて家賃と駐車場代を明確に分類し、車を所有する人と、所有しない人の区別をはっきりさせた上で、既存の駐車場の空きを有効活用して、必要のある人々に駐車オプションを提供する。これにより、バスやリンク・ライト・レールなど交通の便が良い地域で新たな駐車場建設の必要がなくなるため、将来的には市内から駐車スペースを減らせる見通しだ。

「安価な駐車場の過剰供給は、シアトル市にとってマイナス。交通渋滞や排気ガス増、住宅価格上昇を引き起こします。ウーバーやリフトといったライドシェアの拡大もあり、移動は徒歩か自転車でという人も増えています。今後も移動手段の選択肢拡充をサポートしていきたい」と、ロブ・ジョンソン議員はニュース・レターでコメントしている。

リンク・ライト・レールの路線拡大など、交通インフラの整備を進めるシアトル市。排気ガス削減など環境に配慮した法案の策定は、車から公共交通機関利用への移行を後押しできるか、注目される。

(小林真依子)

編集ライター。金融機関で勤務の後、留学のためシアトルへ。毎日の小さな「オモシロイ」を求めて日々シアトルを探索中。テクノロジーの町にいながらアナログを楽しむ関西人。