毎年恒例のシアトル国際映画祭が5月19日から6月12日まで開催される。1976年から続く映画祭は40周年を迎え、今年は世界85カ国から長編396作品、短編作品82作品が集まった。
映画祭のウェブサイトでは映画のタイトル、ジャンル、国、監督、さらには気分で映画を選択することができ、見たい映画を見つけることができる。日本に関連する映画も多くラインアップされている。
岩井俊二監督作品の『A Bride for Rip Van Winkle(邦題:リップヴァンウィンクルの花嫁)』は、騙されながらもどこか可笑しいヒロイン七海をめぐる人間ドラマが描かれている。一昨年ベルリン国際映画祭で最優秀女優賞を受賞した黒木華がヒロイン。5月24日午後9時半、26日午後3時からSIFFシネマ・エジプシャンで上映。
『Creepy(邦題:クリーピー偽りの隣人)』は、西島秀俊、竹内裕子、香川照之など豪華キャストが集まった黒沢清監督作品。奇妙な隣人に翻弄されるうちに暗い闇に引きずり込まれていく夫婦の恐怖を描いている。上映は6月3日午後3時半、11日午後8時45分にSIFFシネマ・エジプシャン、7日午後8時からカークランド・パフォーマンスセンターで。
『Our Little Sister(邦題:海街diary)』はカンヌ国際映画祭に出品された是枝裕和監督作品。綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆の三姉妹が異母妹である広瀬すずを迎え、鎌倉を舞台に家族の絆を描く。上映は5月20日午後6時からSIFFシネマ・アップタウン、21日午後8時半からリンカーンスクエア劇場で。
『Tsukiji Wonderland(邦題:築地ワンダーランド)』は世界一の魚市場と呼ばれる東京都中央卸売市場、築地市場を舞台とするドキュメンタリー。新築地市場への移転のため、今年で閉鎖する同市場の歴史ある卸売場とそこで働く人に密着、日本の食文化を描いている。5月31日午後6時からSIFFシネマ・アップタウン、6月2日午後6時半からリンカーンスクエア劇場で上映。ワールドプレミアとなる。
『We Are X』はロックバンドX JAPANのドキュメンタリー。Stephen Kijak 監督作品で、6月5日午後8時半にアークロッジ劇場コロンビアシティー、8日午後9時半からSIFFシネマ・エジプシャンで上映。
『Tag(邦題:リアル鬼ごっこ)』は園子温監督の問題作。全国の女子高生が殺人のターゲットになり次々と殺されるという舞台設定。主演はトリンドル玲奈、篠原麻里子ら。5月27日午前11時55分、6月2日午後9時半にSIFFシネマ・エジプシャン、6月7日午後9時半からSIFFシネマ・アップタウンで上映。
『While the Women Are Sleeping(邦題:女が眠る時)』は香港出身のウェイン・ワン監督初の日本映画で、ビートたけし、西島秀俊などをキャストに迎えたスリルあるサスペンスムービー。5月27日午前11時、6月2日午後9時半にAMCパシフィックプレース11、6月6日午後8時半にカークランド・パフォーマンスセンターで上映。
短編作品は5作品が上映される。雪の降り積もる、愛する故郷に帰省した一人の女性の物語を描く『なごり柿』はUncharted Territories の一部として、5月30日午前11時半からSIFFシネマ・アップタウンで上映。
『Moom』はアニメーターの堤大介、映画監督のロバート近藤がタッグを組んだ短編アニメーションで、5月28日午前11時半にSIFFシネマ・アップタウンで開かれるThe Family Picture Showの一部として上映される。
『カセットガール』はアニメーター小林浩康作品で、カセットガールがベータタイプという名の爆弾を集め、メディアポリスと戦うストーリー。5月29日午後9時、SIFFシネマ・アップタウンでのAnimation 4 Adultsの一部として上映。
人間の性について描いた教育エンターテイメント『Don’t Tell Mom(邦題:おかあさんにないしょ)』、相撲×ミュージカルのコメディードラマ『Sumo Road~ The Musical~(邦題:どす恋ミュージカル)』は、5月28日午後9時半にSIFFシネマ・アップタウンでの WTF?!の一部で上映される。
『TRACK』はペンライトの光で空中に描かれたアニメーション作品。5月26日午後9時15分にSIFFシネマ・アップタウンでALT Shorts の一部として上映される。
チケットはオンラインで13㌦から。まとめて買えば安くなるセットでの購入も可能。詳しくはwww.siff.netまで。
(大間 千奈美)