東日本大震災直後にアーティストらが福島で開催した野外イベントを記録したドキュメンタリー映画『プロジェクトFUKUSHIMA!』の上映会が2日、キャピトルヒルのノースウエスト・フィルムフォーラムで約75人を集めて行われた。
映画では、震災の5カ月後に福島で行われた野外音楽イベントの準備と当日の様子が描かれている。原発事故直後の福島で大勢が楽しめる野外イベントを開催するために、イベント実行委員会は放射能の影響や倫理的な問題など様々な課題に直面する。「こんな時にこそ音楽やアートが必要」「福島の現状を世界に伝える」という思いを胸に、困難を乗り越え、参加者と共にイベントを大成功させた。
上映会当日は同映画の音楽監督で出演者の一人の大友良英氏も駆けつけ、上演前にあいさつ、上演後には観客からの質問に答えた。
大友氏は「当時のことを思い出すのはまだ辛いが、このイベントから私の音楽も大きな影響を受けました」と当時を振り返る。「震災から5年経った今でも、福島の人々は放射能のことを気にしなければならない。震災直後とはまた質の違う問題も出てきています」と福島の現状も訴えた。
翌日はシアトル市内のChapel Performance Spaceで大友氏の公演も開催された。
(遠藤 美波)