バション島にあるムカイ・ファーム・アンド・ガーデン(以下、ムカイ・ファーム)は8月1日、ティーナ・シャタック氏を事務局長として採用したことを発表した。
ムカイ・ファームは、戦前に果実農業で大きな成功を収めた日系移民のデンイチロウ・ムカイ氏と妻のキヌ、そしてその子孫らが作り上げた田園と庭園。戦後にムカイ家の所有ではなくなり、一時期は農地も荒廃したものの、ムカイ家と多くの日系農家の貢献やその歴史を残そうとする非営利団体フレンズ・オブ・ムカイが2012年から農園と庭園を修復する活動を開始。日本庭園も2019年に修復が完成し、現在では毎年夏にバション・ジャパン・フェスティバルなどのイベントが開催される。
シャタック氏は、非営利団体でのファンドレイズやイベント企画の経験を持つ人物。母親方が、日系アメリカ人一世だという。「ムカイ・ファームを通じて、コミュニティーのために色々なことができるはずです。昨今の情勢のなかで、移民がどのように我々の将来を生み出していくかを伝えることの重要性が高まっています」と、ムカイ・ファームのプレス・リリースを通して今後の意気込みを伝えた。
フレンズ・オブ・ムカイのボード・メンバー代表を務めるリタ・ボーガン氏は、「新型コロナウィルスでとても厳しい状況のなかでも、ティーナはムカイ・ファームの更なる発展に貢献してくれるはずです」と歓迎する。シャタック氏は、これまでもムカイ・ファームのバション・ジャパン・フェスティバルの企画などにも協力してきた。
ムカイ・ファーム・アンド・ガーデンの歴史や修復活動の詳細は、同団体のウェブサイトで参照できる:https://mukaifarmandgarden.org)。
(N・A・P)