Home ニュース はしか感染が拡大、全米各地...

はしか感染が拡大、全米各地で猛威

ニューヨーク州やワシントン州を中心に、アメリカ国内での麻しん(はしか・Measles)の感染拡大が深刻化している。ニューヨークでは集団感染が確認されたブルックリン一部で予防摂取が義務化され、従わない場合には最大で1,000ドルの罰金が科せられる。ワシントン州では1月25日、インズリー州知事によって緊急事態宣言が出されており、州保健局(Department of Health:DOH)によると、クラーク郡で73人、キング郡で1人が感染(4月10日現在)。クラー ク郡と隣接するオレゴン州にも感染者が出ている。

アメリカ疾病予防センターは、今年に入って4月11日までの間に国内20州、計555件の感染事例を確認。2000年のはしか撲滅宣言以来、感染者数は2014年に次ぐ多さとなっている。今回の大流行の主な原因は、正統派ユダヤ教コミュニティーによる宗教的理由からの予防接種拒否や、予防接種と自閉症に関連性があるといった誤情報に影響を受けた反予防接種運動団体の活動により近年ワクチン未接種の児童が増加していることなどが挙げられる。クラーク郡の場合は後者に当たる。

麻しんは非常に感染力の強いウイルスで、空気感染、せきやくしゃみなどの飛沫感染、接触感染とさまざまな感染経路を持つ。感染後10〜12日でほぼ100%発症し、重篤な合併症により死に至る危険もある。ニューヨークでの流行の発端は、ワクチン未接種児童がイスラエルを訪れた際に感染し、ウイルスを持ち帰ったことが原因とされている。日本でも4月30日、成田空港従業員2名がはしかに感染し、うち1名は不特定多数の利用者と接触していたとの報告がされている。海外旅行など、特に気を付けたい。

DOHは対応策として、予防接種記録の確認と、未接種の場合にはMMRワクチンの接種を強く推奨している。MMRは、はしか、流行性耳下腺炎(おたふく風邪)、風疹の三種混合ワクチンで、2回の接種が必要。健康保険が適用される。予防接種経験の有無は、かかりつけ医療機関での血液検査でも確認が可能。熱や発疹などの症状が見られ、感染が疑われる場合は、すぐに医療機関に相談を。地域の保健局もしくはファミリー・ヘルス・ホットライン(☎1-800-322- 2588)に連絡することもできる。ワシントン州の最新情報はウェブサイト(https://www.doh.wa.gov/YouandYourFamily/IllnessandDisease/Measles/MeaslesOutbreak)で確認を。

また、日本の外務省は、海外渡航の際は万一に備え家族や友人、職場などに日程や渡航先での連絡先を伝えておくことや、外務省海外旅行登録「たびレジ」(渡航時の最新安全情報や、緊急時の大使館または総領事館からの連絡を受け取れる)への登録を喚起している。

Hitomi Kato
東京都出身。早稲田大学第一文学部卒。ニューヨーク市立大学シネマ・メディア・スタディーズ修士課程を経て、2019年より北米報知社編集スタッフ。元バリスタの経歴が縁でシアトルへ。現在 シアトルまでフェリーで通勤中。