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ウェスト・コースト・プリンティング跡地7階建てアパートが建設中

ウェスト・コースト・プリンティング跡地で、新しい7階建てアパート「レニア・アパートメント」が建設中だ。全205室の同アパート建設は、旧ウェスト・コースト・プリンティングのビル取壊しと併せて2016年にシアトル市へ申請され、今年6月に承認プロセスが終了していた。ウェスト・コースト・プリンティングが使用していたビルは、1923年に建設された歴史的建造物だったために、取り壊しについては市の承認プロセスでも議論された。しかし、老朽化したビルの耐震性の問題や、ウェスト・コースト・プリンティング閉業後の空きスペースにホームレスが居住するなどの問題が近隣住民から指摘されていたこともあり、2018年に取り壊された。

アパート建設中の、ウェスト・コースト・プリンティング跡地。奥に見えるのはワシントン州日本文化会館(写真=デイビッド・ヤマグチ)

ウェスト・コースト・プリンティングは、1930年に日系一世のトミタ氏が開業。第二次世界大戦中には一家でミネドカへ強制収容されるも、戦後に事業を再開し、1954年から同ビルに転居していた。1964年からテッド・トミタ氏が社長となり、レストランのメニューや名刺の印刷、新聞紙印刷、また日系コミュニティー内の冠婚葬祭時の印刷物制作などを請け負い営業していたが、2014年に閉業した。

(室橋美佐)

北米報知社ゼネラル・マネジャー兼北米報知編集長。上智大学経済学部卒業後、ハイテク関連企業の国際マーケティング職を経て2005年からシアトル在住。2016年にワシントン大学都市計画修士を取得し、2017年から現職。シアトルの都市問題や日系・アジア系アメリカ人コミュニティーの話題を中心に執筆。