大統領選挙の行方が注目されるなか、地元アジア太平洋系社会(AAPI)でも政治参加を訴える動きが高まっている。
地元非営利団体ACRSは25 日、地元アジア太平洋系団体や関係者と協力し、AAPI市民による政治参加、興味促進を目的とした「AAPI Democracy Initiative」のキャンペーンを立ち上げた。ワシントン州におけるAAPIの投票率向上、各コミュニティーを代表し、政治参加するリーダーシップの育成などを進めていく。
AAPI社会は近年、米国でもっとも人口が伸びている。一方で移民が多く、英語力に難を抱える人口も多い。出身国の政情などから、政治不信も強く、選挙登録者数は投票権を持つ人口の半数に過ぎず、2014年の投票率は、さらに半数に限られるという。
ACRSのダイアン・ナラサキ事務局長によると、地元非営利団体の活動にかかわり、コミュニティーが直面する問題を理解することで、政治参加への意識が高まる傾向があるという。今後はA API社会へ20 カ国以上の言語サービスを通じて、政治意識、選挙率向上を目指す活動を展開する。
当日は、ゲーリー・ロック前州知事、マーサ・チョウ前ゲイツ財団最高総務責任者が、同キャンペーンに向けた支援を訴えた。シャロン・富子・サントス州下院議員、ボブ・ハセガワ州上院議員、今年の選挙で副知事選に立候補しているスティーブ・ホッブス州上院議員ら日系関係者も姿を見せた。
(N・A・P)