2年前、チェンバースベイで行われた男子ゴルフのメジャー大会、全米オープンの記憶がまだ新しい。大会のスケールの大きさなどに驚かされたものだが、週末には2017年度の全米オープンがミルウォーキー郊外のエリンで開催されている。
大会前の批評などをみると、初開催の会場だったチェンバースベイのように、とにかく始まってみないとわからない部分も大きかった。始まると記録的な好スコアが連日飛び出し、優勝スコアは大会記録に並んだ。
初日は日系のリッキー・ファウラー選手がリード。有力選手が予選落ちする傍ら、メジャー大会で優勝経験のない伸び盛りの選手が上位に顔を出し大混戦となった。その中で松山英樹選手は2日目、4日目に好スコアを記録、1980年の青木功選手以来となる日本選手最高の2位に入った。
今大会後の世界ランキングは2位に上がった。まだ25歳。2015年の大会で見たときも、体の大きさ、風格とトップ選手に見劣りしなかったが、頂点をいよいよ視界にとらえた今、存在感をさらに増している。
米国スポーツでの日本選手に関する情報、競技はますます幅広くなった。大学の男子バスケットボールでは、全米大学トーナメントで準優勝したスポケーンのゴンザガ大学に八村塁選手が所属する。今年はフレッシュマンとして経験を積み、来学年以降に更なる成長を期待されているようだ。
シアトルのプロスポーツでは、マリナーズ岩隈久志投手、ストームの渡嘉敷来夢選手、レインFCの宇津木瑠美、川澄奈穂美両選手が、地元日本選手の新たな「顔」として定着した。現在、岩隈選手は故障から復帰に時間がかかっており、宇津木選手は日本代表で負傷、復帰に3-4週間かかるとされたが、コミュニティーでも観戦イベントを催すなど熱くサポートし続けている。
そんななか、昨年マリナーズに所属した青木宣親選手が先週、日米通算2千本安打を達成した。マリナーズで118安打を記録。昨年にコミュニティー親睦会が企画されたが、タイミングが合わなかった経緯がある。縁はなかったが、偉業を讃えたい。
(佐々木 志峰)