5月21日、エアポート・マリオット・ホテルにおいて、鹿児島倶楽部(旧鹿児島県人会)の創立管110周年記念祝賀晩餐会が開催された。シアトルやタコマ在住の会員に加えて、カリフォルニア州、モンタナ州、ワシントン州モーゼスレイクなど遠方からも会員が集まった。倶楽部会員のほか、来賓も参加し、総勢95名の祝賀晩餐会であった。
祝賀式典第一式は、司会のダン・ラグランジェ氏がプログラムを遂行。末次毅行会長が創立110周年の歴史の重みと先人への感謝の挨拶を述べたのち、三反園訓鹿児島県知事の和英祝辞が朗読された。が100周年記念に参加した郷里「みつば会」山野干城氏からの祝辞、シアトル総領事館村澤武首席領事からの祝辞に続き、シアトル日系人会、熊本・福岡・沖縄・広島・福島の各県人会、如月会からの祝辞も紹介された。また、切り絵アーティストの曽我部師匠も紹介された。来賓各団体代表8名による、恒例の「酒薦樽鏡割り」が威勢よく割られ、明藤書道会藤井良康先生の乾杯音頭で酒杯をあげた。最後には、高齢者11名の紹介で第一式の祝賀行事が終了した。
田淵勝副会長の食前の言葉で、宴席にうつり、末次美苗夫人とシェフ・チュイが厳選したサラダ、鮭と鶏肉のメインディッシュ、チーズ、ケーキ、コーヒーが出された。倶楽部より赤ワインが提供された宴席では、久し振りに逢う会話で花が咲いた。
第二式では、節子リエべスさんの司会で、日本舞踊、カラオケ、ラッフル大会で盛り上がった。ラッフルには、切り絵4点、花やフルーツのバスケット、卓上コンロ、土鍋など、会員からのドーネーションの品々が用意された。3時間半に及んだ晩餐会は、藤井良康先生の万歳三唱で、来年111周年会場での再会を期して散会した。
お土産には、紺地に白で鹿児島県章とシアトル鹿児島倶楽部110周年記念と書かれた手提げバッグ、紅白の大型大福餅と太巻き、稲荷、シェフ・タック末次の絶品極上丹波黒豆が「和食薩摩」から参加者全員に提供された。
なお、今回の特別ゲストは、名匠・吉原義人刀鍛冶であった。刀剣研磨師である今野龍彦氏の紹介で参加された吉原氏は、全国300名の刀鍛冶の頂点を極める名匠で、天才的な刀鍛冶で人気も実力も当代随一と評されている。吉原氏の作品は、メトロポリタン美術館、ボストン美術館に買い上げられ陳列されている。伊勢神宮の御神刀を五振り作刀奉納もされている。名工をお迎えし、歓談の実をあげた。
(記事提供:シアトル鹿児島倶楽部 写真:藤井良康)